異界 4/4
僕の中の糸が切れた。 いや、繋がったのかもしれない。 僕は起き上がり、 その場から逃げた。 どう逃げたのかは覚えていない。 ただ闇雲に斜面を上った ような気がする。 ・・・
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なつのさん (一覧)
僕の中の糸が切れた。 いや、繋がったのかもしれない。 僕は起き上がり、 その場から逃げた。 どう逃げたのかは覚えていない。 ただ闇雲に斜面を上った ような気がする。 ・・・
それでもしばらく上ると、 たたみ二畳程の広さで 地面が水平になっている場所に出た。 そこにも人の生活の気配が伺えた。 灰の詰まった一斗缶。 黒い液体が溜まった鍋。 ・・・
野良犬自体なら、 この公園近辺には多くいる。 観光客がくれる餌を求めて やって来ているのだ。 けれど、目の前で横たわる犬は 首輪をしているように見えた。 そのまま犬の傍を通り過ぎ・・・
大学もバイトも、 何もイベントのない日。 昼寝から起きると、 時刻は午後五時になろうとしていた。 携帯を見ると、 一通のメールが届いている。 知り合いからだ。 その・・・
次の日の朝。 起きると、テントの中に残っているのは 僕が最後だった。 外に出ると、 Sは河原の石に座って釣りを、 Kは底が硝子になっている バケツを川に浮かべ、 網・・・
つまり、Kはこう言いたいのだ。 僕「・・・つまり、 大量発生するその光は、 ホタルじゃないかもしれない、 ってこと?」 K「おうおうおう!何だ、 察しがいいじゃねー・・・
たき火の火に誘われてか、 小さな虫たちがテントの周りに 集まって来ていた。 蠅を一回りでかくしたような虫に、 腕や足などを何箇所か噛まれて痒い。 K「テジロちゃんだな」 &nbs・・・
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