不思議で不気味な風俗嬢 2/2

風呂場

前回までの話はこちら

そして・・・

 

俺は実家で不幸があったので帰省し、

3日ほど店を休んだ時のことだった。

 

実家へ帰る前日の夜中2時頃、

Yさんから電話があった。

 

なぜだかよく分からないが、

Yさんの声は震えていた。

 

Y「はぁはぁはぁ・・・はぁはぁ・・」

 

イタズラ電話か?と思って切ろうとすると、

 

Y「・・・Sくん(俺)、俺だ。

 

やっぱりM衣は普通じゃなかった。

絶対に関わっちゃダメだ・・・」

 

「どうしたんですか?

何かあったんですか?」

 

Y「俺は霊とかそういうものは

信じてないけれど、

 

M衣は・・・あの子は・・・

きっと生きている人間じゃない

 

「えっ?!」

 

Y「俺・・・ヤバイかも知れない。

どうしたらいいんだ・・・」

 

Yさんは本気で怯えていた。

 

詳しい話を訊こうとすると、

 

最初は”関わらない方がいい”とだけ

言ってくれていたYさんだったが、

 

俺のしつこさに根負けしたようで、

ぽつりぽつりと話してくれた。

 

どうやらYさんは、

M衣のことを少し調べたようだった。

 

店が終わった後、

 

彼女の履歴書から住所などを調べて

自宅に行ってみたらしい。

 

すると・・・

 

そこはマンションの一室だったが、

誰も住んでいなかった。

 

しかも、その部屋の住人は、

 

つい数ヶ月前に手首を切って“自殺”したらしく、

それ以来は空室になっているとの事だった。

 

Yさんは隣の部屋の住人に

M衣の写真を見せて、

 

「この人が自殺したんですか?」

 

と訊くと、

 

「そうですよ。

可愛い子だったんですけどねえ」

 

と答えたそうだ。

 

Yさんはこの時に”なにかヤバイ”と

本能的に感じたそうだが、

 

次の日、ついに誘惑に負けて、

M衣の部屋を覗いたそうなんです。

 

Y「俺・・・見ちゃったんだ・・・

見ちゃったんだよ・・・

 

正直言って後悔してる・・・」

 

「なっ、何を見たんですか?」

 

何か得体の知れない恐怖に駆られ、

俺も声が震えていた。

 

Y「いいか、絶対に関わ・・・・・・」

 

ザザッ・・・グジャグジャ・・・

 

そこまでYさんが言った時、

 

電波が乱れて不快な音がしたと思ったら、

電話は切れた。

 

ここまで聞いただけで、

俺は恐怖を感じていたけれども、

 

まだ信じきれていない部分もあった。

 

確かにM衣の周囲には不気味なことは多いが、

 

霊の存在を否定していた俺には

理解出来なかったからだった。

 

それに、

いくら気になったからとはいえ、

 

履歴書を見て女の子の自宅に行くだなんて、

と思う部分もあった。

 

でも、そう思っていられるのも、

この時だけだった。

 

仕事へ戻った初日、

Yさんは何事も無かったように働いていた。

 

あれほど怯えていたのに・・・

 

仕事が終わった後にYさんに話しかけると、

 

Y「訊くな・・・

頼むから訊かないでくれ・・・」

 

と一言。

 

そして彼はその次の日、

 

『地獄谷で待っている人がいる』

 

と謎の言葉を残して消えた。

 

Yさんが消息不明になってから約一ヵ月後。

 

彼はM衣の履歴書に書かれた場所から

遺体で発見された。

 

近所の住人の”異臭がする”との通報で

警察が駆けつけたところ、

 

Yさんが死んでいたという。

 

最初は変死体ということで

解剖もされたそうだが、

 

死因は“自殺”とされた。

 

直接的な死因は窒息死で、

それは珍しいものではないというが、

 

遺体の気道と食道には、

大量の髪の毛が詰まっていたという。

 

その時に俺は気付いてしまった。

 

Yさんがいなくなった直後、

M衣の髪がショートになっていたことに。

 

まさか・・・

 

俺は恐怖でいっぱいになった。

 

初めてだった。

 

全身が震えるような恐怖なんて。

 

あの子は一体・・・

 

それから二日後、

今度は店長がいなくなった。

 

『地獄谷で待っている人がいる』

 

・・・Yさんと同じ言葉を残して。

 

後に他の女の子から聞いたところ、

店長はM衣に迫っていたという。

 

店長がいなくなってから一週間後、

M衣は店を辞めた。

 

M衣は霊だったのか?

それとも違ったのか?

 

今となっては分からない。

 

ただ、後で知ったことがある。

 

俺が働く二年前くらいの事だそうだ。

 

M衣と同姓同名の女の子が、

あの店で“自殺”していた。

 

M衣が使っていたあの部屋で・・・

 

それを改装したのが今の部屋だった。

 

(終)

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