血生臭い歴史と未完の工事
これは、地元で最近噂になっている不気味な話。
私の地元には、大正時代から今も残る『古い橋』がある。
現在は鉄橋となっているが、特徴的な色形をしており、また街の中心部に位置することから、地元のシンボルかつ生活に欠かせない橋として愛されている。
とは言っても古い橋なので、数年に一度くらいの補修や塗り替え作業が必要だ。
今年も先日から、市に委託された業者が橋の周囲に足場を組み、塗り替えを行っていた。
だが、ある時からその作業がぱったりと止み、途中のままにも関わらず足場も撤去され、工事は無期延期となってしまった。
交通量の多い橋なので、作業は夜間を中心に行われていた。
しかしその作業中、毎夜必ず「出る」のだとか…。
ある時は老人と孫らしき影が手を繋いで歩いていたとか、ある時は若い女性に声をかけられたとか。
そんなことが頻繁に起こるので、業者が嫌って工事を中止した模様。
この事情を聞いた地元民が真っ先に思い当たるのが、数年前にこの橋から飛び降り自殺をした女子高生の一件。
受験に失敗して心を病み、ある平日の朝に橋の欄干を越えて飛び降りた。
またさらに数年前には、上流での焼身自殺や同様に飛び降りなど、“実は血生臭い話も多い橋”なのだ。
半分だけ綺麗に赤く塗られた橋が、今後すべて修繕されることはあるのか、気になるところ。
(終)
AIによる概要
この話は、地元で噂されている「古い橋」にまつわる不気味な出来事を伝えています。橋は大正時代から存在し、現在は地元のシンボルとなっている重要な橋ですが、近年の修繕工事が途中で突然中止されてしまいました。その原因として、工事中に霊的な現象が頻発し、業者が作業を嫌がったとされています。さらに、この橋では過去に飛び降り自殺をした女子高生を含む悲しい事件が何度も起こっており、地元民はそのような事件との関連を疑っています。現在、半分だけ赤く塗られた状態の橋が、今後完全に修繕されるかどうかは不明のままです。