兄貴を救った不思議な体験

御守

 

夜に自室の2階で一人、

本を読んでいた時のこと。

 

実家は建てた場所が悪かったのか、

ラップ現象が絶えなかった。

 

ラップ現象(wikipedia)

 

俺は単に家鳴りだと思っていたが、

 

その日はポスターが鳴ったので、

おかしいなぁと感じた。

 

そのうち、

 

外で階段を上ってくる足音がして、

兄貴が帰って来たんだと思った。

 

だけど、

階段の足音がいつまで経っても止まない。

 

さすがに3分も経たないうちに不振に思って、

ドアを開けて外に顔を出した。

 

階段には困った顔をした、

見知らぬお姉さんが立っていた。

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見知らぬお姉さんが訪ねて来た理由とは・・・

「あ、○○さん(兄貴)いますか?」

 

自分はとっさに、

ああ、兄貴の彼女かなと思って、

 

「まだ帰ってないですよ」

 

と告げた。

 

「そうなんですか・・・」

 

と、途端にお姉さんは

しょんぼりした顔になって、

 

階段を引き返していった。

 

また兄貴は変な人と付き合ってるなあと

部屋に引き返したんだが、

 

ふと気づいた。

 

兄貴、出張中で帰って来るのが

2週間先なんだよ。

 

彼女だったらそれくらい

知っているはずじゃないか?

 

どうして俺は、

それまで兄貴が出張なのを忘れてたんだ?

 

「帰って来るまで、

待たせてもらってもいいですか?」

 

背後から声がして、

気づいたら朝だった。

 

目が覚めてから、

あれは夢だったのかなあと思ったら、

 

携帯に兄貴から連絡があった。

 

電話に出たら、

 

幼馴染が亡くなったから、

焼香だけでも代わりに行ってくれないか、

 

という連絡だった。

 

(今思うと変な話だって思うんだけど)

 

仕方なく制服を着て、

頼まれた住所に行った。

 

普通、お通夜のある家って、

 

近くになると看板とか案内が

立っているはずなのに、

 

それがなくておかしいなと思った。

 

住所の家まで来ても、

受付も何もなくて、

 

兄貴が住所を間違えたんだと思い

携帯を出したところで、

 

玄関から出てきたおばさんに

声をかけられた。

 

「○○くん(兄貴)?」

 

「あ、○○の弟です」

 

と答えると、

 

○○くんはもう学生じゃないものね、

と笑って、

 

おばさんは家に招き入れてくれた。

 

訊くと、

亡くなった幼馴染の家には違いないのだが、

 

亡くなってもう5年経っていて、

葬式には兄貴も参列したという。

 

仏壇に手を合わさせてもらったけど、

写真は見たことのない男の人だった。

 

兄貴にどういうことか、

 

電話をかけようと思って

おばさんと少し話をしていたら、

 

母親から電話が入った。

 

兄貴が出張先で事故に巻き込まれた、

という連絡だった。

 

おばさんへの挨拶をそこそこに飛び出して、

 

母親と待ち合わせ場所の駅で落ち合い、

そのまま兄貴の出張先に向かった。

 

思ったより早く着いたけど、

 

兄貴は乗用車の中に閉じ込められて

救出が遅れたらしく、

 

生死の境を彷徨っていた。

 

医者にも覚悟してください、

と言われた。

 

母親を支えながら

廊下のベンチに座ってる間、

 

なんか変な足音に気づいた。

 

まだ明るいうちだったから、

 

病院の待合なんて人いっぱいるから

足音なんて普通なんだけど、

 

何故だかその足音だけ変なんだ。

 

そのうち、

聞き慣れた音だからって気づいた。

 

実家の階段を上る音だって。

 

目の前に、

家で見たお姉さんがいた。

 

「まだかな、まだかな、まだかな・・・」

 

と、繰り返し呟くお姉さんを見て、

こいつが原因だととっさに思った。

 

自分はそいつを睨み付けて、

 

「どっかいけ!」

 

と心で呟いた。

 

そしたら声が止んで、

 

女の目だけがぐるん、

と動いてこっちを見た。

 

顔が全然動いていないのに、

眼球だけが『ぐるん』と。

 

さすがにここで、

 

とんでもないやつを相手にしていると気づいて、

背筋が凍った。

 

どうしたらいいのか分からず、

しばらく女と睨み合っていた。

 

そしたらまた、とんとんとん、と、

別の足音がしてそっちへ視線を向け、

 

次に女に視線を戻した時には、

女の姿はなかった。

 

どうしたんだろうと思ったら、

 

今度は目の前に兄貴と同じ年くらいの

男の人が立っていた。

 

「あいつに苦労かけるな馬鹿野郎!

って言っといて」

 

と言うと、

 

コブシでとんとんと二回、

自分の頭を小突いて消えた。

 

それは亡くなった兄貴の

同級生の顔だった。

 

兄貴は無事に目を覚ました。

 

あとで訊いたら、

兄貴は俺に電話をしていなかった。

 

着信履歴を見たら、

 

確か兄貴から電話があったはずの記録が

無くなっていた。

 

自分が体験した不思議なことを話したら、

兄貴は泣いた。

 

(終)

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