ノック 10/10
S「さて、もう良いだろ。おい、 外した戸を元に戻すから手伝え」 二人で二枚戸を元に戻す。 外すことが出来たんだから、 戻すのも簡単だろう と思っていたのだけれど、 それは間違いで・・・
「怖話ノ館(こわばなのやかた)」のタグ「光線過敏症」の記事一覧です
「光線過敏症」タグの記事一覧
S「さて、もう良いだろ。おい、 外した戸を元に戻すから手伝え」 二人で二枚戸を元に戻す。 外すことが出来たんだから、 戻すのも簡単だろう と思っていたのだけれど、 それは間違いで・・・
足やライトを持つ手が 震えているのが分かった。 恐怖では無い。 ただ、身体が震えていた。 息をするのも辛くなって、 僕は二人に背を向けた。 その時、初めて自分が 泣いているのだと・・・
その時、ズボンのポケットの中で 携帯が振動した。 電話だ。 誰だろうと思い取り出してみると、 それはKからだった。 少し早めに恥ずかしい土産話を 披露することになるのだろうか。 ・・・
僕「そんなこと・・・」 S「無いと言い切れるか? お前、Kが言ってた、 犯人の女が失踪する前に残した、 遺書らしき手紙の内容覚えてるか? 確かな情報じゃないかも知れ・・・
S「全部じゃないかも知れんが、 名前が書いてある。 ●●ってな。 ここの子供の愛称だったか」 玩具箱を覗き込むと、 確かに一つ一つの玩具に 『●●のもの』 &nbs・・・
「ん」と一声、力を込める。 どうやら、 襖を外す時のように、 二枚の戸を同時に 持ち上げようとしているらしい。 鍵が掛かっているなら 扉ごと外してしまえ、 という作・・・
S「そういや聞きそびれてたな。 お前、あの空き家に行って どうするつもりなんだ?」 僕「んー、まだ決めてないな」 S「・・・何だそりゃ」 と前を向いたまま Sが呟く・・・
Copyright (C) 2024 怖話ノ館(こわばなのやかた) All Rights Reserved.