怖話ノ館(こわばなのやかた)
2016-3-26 20:30 [怖 54巻]
悪夢を見た。
ただひたすら手で首を
絞められている夢。
首を絞めている相手の顔は、
モヤがかかったかのように見えない。
振りほどこうと
必死に相手の手首を掴むも、
一顧だにされず、
意識が少しずつ薄くなるだけだった。
目が覚めたのは夢の中で、
意識が途切れたと同時だった。
思わず首に手をやる。
嫌な汗が身体を包んでいる。
これで首に手形の跡でも残っていれば、
それこそ怪談話だ。
そう思いながら洗面所で服を脱ぎ、
鏡に目をやった刹那、凍りついた。
残っていた。
紫色の手形の跡がくっきりと。
首ではなく『手首』に・・・
そして、まだ夢の中。
(終)
タグ:夢, 手形の跡, 首を絞められる
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