軽いノリが怪現象の解決策だった
私の今の実家は、新築だけど安かった。
でも、いざ住んでみると、まあ色々と細かい『変なことがよく起こる家』だった。
とはいえ、家族の誰も霊感が全くないせいか、変なことが起こる家という以上の感想もなく、何十年も普通に住んでいた。
その変なことを起こす存在が単独なのか複数なのかもわからないまま、とりあえず何か起きるたびに、「ヤツの仕業か」とか「またアイツか」などと言っていた。
そんなある日、兄弟の誰かが「ヤツに名前をつけよう」と言い出したんだ。
「ずっと一緒に住んでるんだから、名前で呼んでやろう」みたいなノリで。
それが妙に良い案に思えて、最初は神様の名前をつけようとしたんだけど、「それはさすがに罰当たりじゃない?」ということで、その名前に一文字足したものをヤツの名前にすることにした。
それで、ルーズリーフに筆ペンで下手くそな字でその名前を書き、壁に貼り付けて、「これからよろしく!」と挨拶した。
そうすると、それ以降は何も起きなくなった。
なので、もし今、家で謎の同居人に困っている人がいるのなら、とりあえず名前をつけてみたらどうだろう?と思う。
(終)
AIによる概要
この話が伝えたいことは、家で起きる不可解な現象に悩んだときは深刻にならず、親しみを持ってユーモアを交えて接してみると、意外とうまくいくことがあるということです。家族が「ヤツ」と呼び、名前をつけることで現象が収まった経験を通じて、軽やかで柔軟な対処法の重要性を示しています。最後に、「同じ悩みを持つ人は試してみては?」という提案で締めくくられ、気軽に実践できるメッセージとして伝えられています。