寝ていたらズルズルと引きずられる感覚
これは、姉が実際に体験した話。
最初にそれが起きたのは5年前くらいだったか、夜中に自室のベッドで寝ていたら、幽体離脱のような感じでズルズルと引きずられる感覚に襲われたらしい。
そのまま家の外に出て向かいの家の辺りまで来た時に、『あ、ヤバイ!』と思った姉は抵抗したらしく、しばらくしするとベッドまで戻っていたそうな。
ここからが本題。
姉は5年前まではスレンダーな体系だったのだが、1年、2年、3年と、1年毎にきっかり体重が5キロ増加していき、5年で25キロ増・・・の見事なポッチャリへと変貌した。
そして変貌後、再度引きずられる感覚に襲われた姉は、『あ、前と一緒だ!』とかなり焦ったらしい。
しかし、以前は家の外まで引きずられたのに、今回は自室を出てすぐの廊下付近で開放されたそうな。
姉は『あれ?』と思ったが、気にせず寝たという。
翌朝、昨晩の出来事を私に語り聞かせてくれた際、「もしや私の魂(たましい)の格が上がったから今回はすぐに諦めたのか?」と言っていたが、正直「上がったのは魂の格じゃなくてアンタの体格じゃねぇの?」と申し上げたかった。
というか申した。
姉は納得して笑っていたが・・・。
でも、姉を引きずっていた奴は一体何者なんだろう?
(終)