ハナシテ、ハナシテ
電話には出たが、
何故かあいつは息を切らしていて、
俺が挨拶しても返事がない。
一言だけ「話して、話して」
と言ってきたが、
何を話せばよいのやら。
よくよく聞けば電話の向こうから、
「もっと聞こえるように言ってやれよ、
愛しの彼氏へ」
と、友人の笑い声が聞こえてくる。
さてはあいつら、
俺を差し置いて飲んでるんだな、
きっと。
飲み屋の騒音で俺の声が
届いていないんだ。
畜生・・・。
「話して」って、
電話越しにトークさせるつもりか。
乱入してやろうかとも考えたけど、
急に電話も切れちまったし、
眠気には逆らえないので止めた。
(終)
解説
乱暴されている。
電話から聞こえてきた、
「話して、話して」は、
↓
「放して、放して」。
息を切らしていたのも、
ヒントになる。
スポンサーリンク
ふつー、こういう場合
「助けて」
「やめて」
というほうが自然でしょうね
この話には無理がある。