憧れの一人暮らしを実現できた
反対していた両親を押し切って、
今日から一人暮らし。
一人で起き、朝食を食べ、
ゴミを出して支度を整えた。
憧れの一人暮らしを実現できたことで、
私の心は満ち足りていた。
家に鍵をかけ、
毎朝、花に水をやっている
近所のお婆さんに挨拶をして、
私は学校に向かった。
(終)
解説
一人暮らしを実現したはずなのに、
近所のお婆さんに挨拶とは・・・。
つまり、
私は一人暮らしをするために
実家を出たわけではなく、
これまでと同じ家に住んでいる。
ということは、
一緒に住んでいたはずの家族は
どこへ行ってしまったのだろうか。
おそらく、今日の『ゴミ』として
出されたのであろう。
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