深夜1時に金属音で目が覚めて外を見ると
もう10年くらい前の話になる。
深夜1時過ぎ頃だったか、寝ていたら「カーーーン」という金属音で目が覚めた。
何だろう?と思っていると、また「カーーーン」と聞こえる。
どうやら、30秒おきくらいに外から音がする。
金属の棒を何かで叩いているような感じの音だ。
不思議に思い、起き上って窓から外を見てみた。
その後の自分の人生は・・・
寝室は道路に面した2階にあるのだが、しばらく外を見ていても音の出所が分からない。
うちは静かな住宅地の中にあり、夜も遅いし車も人もまったくいない。
・・・と思っていたら、道路を挟んで3軒向こうの家の前の道路に立っている人影を発見した。
よく見ると、男性が街灯の黄色っぽい灯りの下で俯き加減で立っている。
そこの家の御主人かな?と思ったが、あまり付き合いがないので分からない。
そしてその男性の足元には、男性を取り囲むように黒っぽい大きなごみ袋のようなものが5つくらい見える。
うちの地域のごみ袋は薄い黄色なのになあ?と思って見ていると、なんだかごみ袋というよりも、黒っぽい服を着た人がうずくまっているようにも見える。
しばらく眺めていたが男性の状況は変わらず、いつの間にか金属音もしなくなっていたので、不思議に思いつつも布団に戻って寝ることにした。
そして、朝起きてバタバタと仕事に行き、夜に帰宅。
玄関に入ろうとしたところで、「そういえば昨夜のあの男性は何だったんだろう?」と思い出し、その男性がいた家の前を見てみた。
しかし、もう暗かったので何も見えない。
・・・・・・?
「ん?昨夜は見えてたじゃん!なんで今は見えないの?」とビックリして、その家の前まで行ってみた。
そこで気が付いたのだが、そもそも街灯なんかそこに無かった。
家に戻って2階の寝室に上がり、昨夜と同じようにその家の前を眺めてみたが、真っ暗で何も見えず。
でも確かに、昨夜は黄色っぽい街灯の灯りの下に男性が見えていたはずなのだ。
決して夢でもなかった。
今でもあの出来事が何だったのかは分からない。
ただ、その後の自分の人生は悪い事ばかりが続いている。
この件と関連があるのか、少し気になっている。
(終)