児童館で目にした恐怖の光景
これは、地元の児童館で体験した話です。
私は週に3日ほど、1歳の息子を近所の児童館で遊ばせるのを習慣としています。
いつもはお昼寝後の1時頃から3時まで遊ばせるのですが、その日は用事があり、児童館に行くのは午後5時からと遅くなってしまいました。
夕方は児童館の利用者さんもだいぶ少ないのか、私たち親子の他は2~3組の親子が遊んでいるだけでした。
夕飯の支度もあるので、時間が気になり館内の支柱に掛かっている時計をふと見上げると、男の子が張り付いていました。
支柱に…。
あり得ないです。
床から2メートルほどの高さの壁にペタリと四つん這いで張り付き、支柱をグルグルと這っていたのです。
支柱の大きさは、およそ1.5メートル四方。
私には「生きてる子…よね?」と思うくらい姿形がハッキリと見えるのに、他の誰もこの異常な光景に気づきもしない様子でした。
その男の子は1歳半~2歳くらいだと思います。
容姿は、髪型はテクノカットでオーバーオールを着ていました。
驚き過ぎてしばらく呆然としていると、男の子は突然動きを止めてバッ!!と首を上げ、私と目が合いました。
声は聞こえなかったのですが、私がこの子の存在に気づいたのが嬉しいらしく、満面の笑みでケタケタと笑う仕草をした後、今度は異常なスピードとテンションで天井や支柱を這いずり回り出しました…。
もうその時点で私は恐怖が限界に達してしまい、息子を抱えて児童館を飛び出し、急いで帰宅しました。
それ以降はもう怖くて、その児童館に行く勇気がありません。
(終)