ババアの踏切と言われる場所には
地元に『ババアの踏切』と言われる場所がある。
昔、そこで電車に撥ねられて死んだ、
婆さんの幽霊が出るとか。
高校時代の友人が
その踏切のすぐ近くに住んでいて、
地元ではやたら有名なオバケ踏切らしい。
その婆さんの幽霊なんだけど・・・
たとえ御祓いをしても・・・
電車が通り過ぎて遮断機が上がる時、
立っていた婆さんが遮断機と一緒に
上がって行くという。
聞いただけでは「ギャグか?」とも取れる話。
実際に俺もその話を聞いた時は、
その婆さんの姿を想像して爆笑したほど。
大体、どうして遮断機と一緒に
婆さんまで上がって行く必要があるんだ?
そして上がって行った婆さんは、
一体何処に行ってしまうんだ?
その友人の話では、
婆さんは遮断機が上がり切ると同時に
消えてしまうらしいとのことだが・・・
そんな、笑い話なのか幽霊話なのかが
分からない変な踏切で、
洒落にならないのはここからなんだ。
実はその婆さんを見てしまうと、
運が悪いと憑かれる場合があるらしくて、
憑かれた人は“何らかの不幸”に
見舞われるらしい。
最近では、
近所に越して来た若夫婦の奥さんが
夜に婆さんの幽霊を見てしまい、
気がおかしくなって入院してしまったとか。
その後に旦那さんの浮気が発覚して、
離婚してしまったそうだ。
他にも昔に何人か憑かれた人がいるらしく、
それが原因で亡くなった人までもいるとか。
御祓いをして霊を取り祓っても、
婆さんはまた踏切に戻って留まり続ける。
踏切そのものを御祓いしても、
婆さんの霊が強いのか、
それとも御祓いの仕方がダメなのか、
一向に居なくなってくれないらしい。
そんなこんなで、
地元では夜になるとその踏切には
誰も近寄らないそうだ。
友人も夜になるとその踏切が使えないので、
えらく不便がっていた。
東京近郊の某私鉄線の小さな踏切での話。
(終)
ギャグじゃん
西武新宿線
なんとなく
東武東上線かな
ババア、なぜ遮断器と一緒に上がってく?