60代くらいのおばあさんが突然
少し気にかかる体験をしました。
数年前、仕事で四国へ行った時に、あるお寺に立ち寄りました。
八十八ヶ所の霊場にもなっている有名なお寺です。
一人で参道を歩いていると、60代くらいのおばあさんが突然後ろから私の手を掴み、「あんた、これを持ってなさい!」と言って、お守りを渡してきました。
何かから未然に守ってくれた?!
それは小さなお地蔵さんの付いた、どこにでも売っているような『身代り守り』です。
訳が分からず「えっ?えっ?」となっているうちに、おばあさんはどこかへ行ってしまいました。
気味が悪かったものの、お寺で突然貰った身代り守り。
捨てたり無くしたりするのもバチが当たりそうで、財布の小銭入れの中に入れて持っていることに。
それから特に何も起こらなかったのですが、去年、車で玉付き事故を起こしてしまいました。
私も相手の方にも怪我は殆どなく一安心したのですが、財布を見てみるとお守りが無かったのです。
たまたま事故と同じ時期にどこかに落としたのでしょうが、「守ってくれたのかな」と勝手に思っていました。
そして最近、大阪で電車に乗っていた時のこと。
ウトウトしていると、隣に座っていたやはり60代くらいのおばあさんに、「ほら降りないと」と肩を揺すられました。
降りる予定の駅ではなかったのですが、寝ぼけていたのもあって、「ここが自分の降りる駅だ!」と思って降りてしまい、電車は行ってしまいました。
本当にそれだけの出来事で、別にこの後に電車が事故をしたとか、近所で何かあったとか、何もないのですが・・・。
ふと四国で会ったおばあさんにその人が重なったので思い出しました。
電車を途中で降ろされたのは困りましたが、「何かから未然に守ってくれた」、そう思うことにしています。
(終)