あるはずのない留守電の応答メッセージ
未だに何だかよく分らない、実際にあった話。
その日、車に携帯電話を置き忘れて仕事に行ったのだが、そんな時に限って母が電話をかけてきたらしい。
だけど俺は仕事中で、しかも車の中に携帯電話を置いてあるわけだから、電話に出る事は不可能だった。
そして俺が仕事から帰ると、母が変な事を言い出した。
「あんた、なんであんな暗い声で留守電の声を入れてるの?」と。
しかし、俺は留守電の設定はしていない。
なので俺は、「何、暗い声って?誰にかけたの?」と聞くと、「いや、絶対あんたにかけた。『○○(俺)です。只今電話に出る事が出来ません』って、めっちゃ暗い声で言われた」と母は言う。
確かに、俺の携帯電話には母からの着信履歴はあった。
母が冗談を言っているとも思えない。
試しに家の電話から自分の携帯電話にかけてみたが、留守電の応答メッセージなんて再生されない。
そもそも設定していないので当然だ。
あまりに不可解な出来事に、不気味で少し怖かった。
(終)
スポンサーリンク