電車内と駅構内に落ちていた大量の割り箸
これは、鉄道利用時に不可解な光景を目にした時の話です。
私が普段利用している鉄道のA線からB線は、駅間が歩いて5分程になります。
ある雨の日、B線の最終電車に乗り継げるA線の私の乗った車両に、『大量の割り箸』が落ちていました。
一つの車両全体にではなく、大体一畳四方のスペース一箇所に、箸袋に入っていない割り箸が散乱していたのです。
雨の日でしたから踏まれた跡があれば目立つのですが、まるで今ばら撒かれた様にどの箸も綺麗でした。
他の人には見えていなかった?
A線の電車を下車し、私は歩くのが速いものですからB線の駅には私が一番乗りでした。
改札を通り、ホームへ降りる階段に差し掛かると、そこにはまた同じように割り箸が大量に散乱していたのです。
A線の車内同様、箸袋に入っていないそれらの割り箸は、これまた踏まれた形跡が見られません。
私は興味本位で最終電車が滑り込んで来るまで観察していましたが、不思議なことにその割り箸群に何か反応を示した人はいませんでした。
割り箸は大勢の人にドカドカと踏まれ、見る見る汚れに染まっていき、そのことからもやはり直前に撒かれたのだと思わざるを得なくなりました。
ちなみにA線とB線に、その両駅以外の乗り継ぎ場所はありません。
この謎、お解かりになりますでしょうか?
確か、落ちていた割り箸の数は何百という単位だったと思います。
箸は割られていない状態でした。
補足すると、私がA線の電車に乗っていたのは約4分で、2駅の移動でした。
「割り箸を扱っている業者さんが落としたのかな?」とも考えたのですが、誰一人としてその非日常的な光景を全く気に止めていなかったことが気になるのです。
もしかすると、私以外の他の人には見えていなかったのかもしれません。
(終)