やっぱり一番怖いのは人間ですね
怖い話でよく、“2階以上の高さの窓を外からコンコンと叩かれる”というものがある。
これは、某オフ会で初対面の女性が話していた内容。
/ 以下、女性の話 /
昔、どうしても好きな同人さんの家まで行ったことがあるんですよね。
夜になると、なんだかウワーッときちゃうんです。
会いたい会いたい会いたい会いたいって、もうエンドレスでそれしか考えられなくなって。
だから夜に電車に乗って行っちゃたんですよ。
片道2時間もかからない距離だったんで。
でもインターホンを押したらヤバイじゃないですか?色々と。
それでベランダの方に回ったら、自動販売機があったんですよ。
ラッキーでしょ?踏み台があるんだから。
自動販売機に登って、簡単に2階のベランダに侵入成功しましたよ。
/ 女性の話、ここまで /
彼女の話の続きをまとめると、その日は大人しくベランダへの侵入だけで帰ったが、次に行った夜には物足りなくなり、そっと窓ガラスを「トン」と叩いたそうだ。
次第に大胆になり、「トントン、ドン!ドン!、バン!!バン!!」と叩いた。
もちろん音に気づかれたが、相手が動揺したり家族も出てきたりするのを観察して楽しんだとか。
その翌晩、早くもパトカーを呼ばれて巡回が来るようになっていたらしく、前を通るだけで断念したそうだ。
これを何故か『自分が体験した怖い話』として語っていた。
だが、どう考えても怖い思いをしたのは、見つかったどうしようとドキドキした本人ではなく、窓をバンバンと叩かれた相手だと思う。
(終)