深夜のバス釣りで見てしまったヤバイモノ
5年くらい前の秋。
俺と友達の二人で河口湖へ
バス釣りに行った時の話。
車で行ったんだけれど、
家を早くに出たために、
午前二時くらいに到着した。
明け方まで車の中に居ても
眠くなるだけなので、
釣りを始める事にした。
暗い中でちょっと怖かったが、
懐中電灯を片手に岩場を降りて、
釣れればいいなあ~と、
わくわくしながらルアーを投げていた。
20分ほど経った頃だろうか。
10メートルくらい離れた所で
釣りをしていた友達が突然、
「んぬわあっ!!」
という叫び声とともに、
半泣きの顔で走ってきた。
突然のことにビックリしたので、
どうした?と訊くと、
「で、出た!でたでた!」
と、真っ青な顔で言う。
とりあえず慌てて車に戻り、
何があったのか友達に話を訊いた。
淡々とルアーを投げていたら、
自分から5メートルくらい右横の水面で、
何かが動いているのに気付いた。
何だろう?と思って懐中電灯を照らし、
目を凝らしてよく見てみると、
人間の手首が2本、
水中から出ていたと・・・
本物の死体だったら大変じゃん!
と俺は思い、
警察に行った方がいいよと話したら、
友達いわく、
「あれ・・・死体じゃないよ。
だって、指が動いてた・・・」
それを訊いて、
俺も背筋がゾワゾワっとなり、
めちゃくちゃ怖くなって、
釣り道具をそのままにして帰った。
それ以来、
怖くて河口湖に行ってないので、
死体があがったという話も知らないし、
あれは何だったんだろうか。
・・・というより、
俺と友達の釣り道具一式、
計2万相当を返せ!(笑)
(終)