エレベーターの扉が開くとそこには・・・
これは、2ヶ月ほど前に不可解な体験をした話です。
私は小さな会社に勤めているのですが、その日は一人で徹夜作業をしており、一休みがてらコンビニに出かけました。
コンビニから会社に戻ると、私が出た後に誰かがエレベーターを使ったようで、私が作業していた4階で止まっていたのです。
時間は、深夜3時頃。
ある同僚の自宅が会社から歩いて10分程度の距離だったので、その時は「忘れ物でも取りに来たのかな?」と、軽く考えていました。
すると、4階へ戻るために『 ↑ 』のボタンを押す前に突然エレベータが動きだし、1階まで降りてきました。
私はとりあえず同僚に、会社にきた理由を尋ねようと開きかけたドアの前に立ち、中を覗き込むと、そこには“後ろを向いた人”が見えました。
その瞬間、体型で明らかに思っていた同僚ではないとわかり、さらにエレベータの奥に取り付けてある鏡に映った男の目を見て、生まれて初めて体験したことのない恐怖を感じました。
その後のことは覚えていません。
気づいた時には早朝で、4階にある職場の自分のデスクで突っ伏すように寝ていました。
ただ、夢ではないのは確かだと思います。
なぜなら、コンビニの袋と買ってきたおにぎり等が手つかずで残っていたので、買ってきて食べずにすぐ眠ったとは思えず、もちろん作業も終わっていませんでした。
推測ですが、「恐怖で無意識のままデスクまで戻って眠ったのでは?」と、自分を納得させています。
今思い出してみても、その時の記憶がモヤモヤとして明確ではありません。
(終)