あり得ない夢が1ヶ月後の現実に起きた!?
これは、夢と現実が絡み合った不気味な体験話。
数年前のこと、『何処かの林の中の小さい川のような場所で、知らない中年の男女に手を貸すよう頼まれる』、そんな夢を見た。
落し物を探しているのかな?と近づくと、その男女は別の男性の遺体を流そうとしていた。
しかし、川の水量が少ないために遺体の半分くらいしか水に浸かっておらず、段差に引っかかって流れそうにない様子。
夢を見た1ヶ月に・・・
男女は諦めたように去り、私は目の前の光景と事態への恐怖、そしてその場に来たことへの後悔でパニックになり、そこにあった砂遊び用のバケツに水を汲んでは流し続けた。
そのうちパトカーのサイレンが聞こえてきて、「そうだ!通報しなきゃ!」と気づいたところで目が覚めた。
そして、ここからは現実の話。
そんな夢の後味悪さを払拭したくて、旦那に地形や私の立ち位置と、登場人物の風貌も覚えている限り細かく話した。
「あり得ない夢だよね」と笑い話になって少しは気が紛れたけれど、なにか犯罪を隠しているような変な罪悪感は残った。
それから1ヶ月くらい経った頃だった。
『男女二人組が別の男性を殺害して川に遺棄した』というニュースを見た。
しかも、現場映像のアングルが夢の私の目線と同じで、景色もそっくり。
川も狭く浅く、被害者の体がほとんど水面に出た状態で発見されたという報道で、遺体があったすぐ側には段差もあった。
容疑者の女の家を映した映像では、玄関脇にある子供の玩具がアップされ、砂遊び用のバケツが置かれていた。
容疑者らの自供には、「川に流そうとしたけれど、流れず諦めた」というものもあった。
また、容疑者二人と被害者の風貌も、年齢層も、私が見た夢と同じ。
旦那もすぐに「この前の夢と似てない?」と驚いて、報道からの情報と夢の話との類似点が増える度にドン引きしていった。
偶然にしても気持ち悪くて印象的だったので、それ以降も何度か夫婦の話題に出たほど。
ちなみに、行ったことのない遠方の土地での事件だった。
(終)