息子の前世は亡くなった飼い猫かもしれない
これは、『前世』にまつわる少し不思議な体験談。
飼い猫の死後2ヶ月で息子を出産した私。
その息子の泣き声が亡くなった飼い猫そっくりなのは、「疲れているから・・・」と最初は思っていた。
生後2週間くらいから謎の大泣きではたはた困り果てて、ややノイローゼ気味だった。
自棄になり、亡くなった飼い猫のお気に入りだったクッションに息子を寝かせたら、不思議なことにピタリと泣き止んだ。
その後も、そのクッションで寝かせている限り、お腹が空いた時にしか泣かない手のかからない子に。
成長して動き回るにつれて、まだろくに歩きもしないうちから高い場所に登るの大好きで、日中の好きな遊びは日向ぼっこだったり、食事の後は手で顔中を触らないと気がすまなかったりと、どんどん猫っぽくなってきた。
それに、「ママ」呼びしてもらおうと育ててきたはずのに、定着した呼ばれ方は飼い猫と話す時に使っていた一人称の「かあちゃん」。
夫や両親に聞いても、そんな呼び方なんて教えていないと否定する。
ふと息子に、「ここに来る前どうしてたの?」と聞いてみると、「ずっと一緒に過ごしてたよ」と返ってきた。
そんなこんなで息子の前世は、息子が産まれる2ヶ月前に亡くなった飼い猫かもしれない、と本当にそう思っている。
(終)