異性のクラスメイトに誘われて

勉強机

 

これは、俺が高校生の頃の話。

 

仲の良い女の子から、「期末試験の勉強をうちで一緒にしようよ」と誘われました。

 

その日は土曜で、学校は半日で終わりだった。

 

その子の両親は共働きで午後6時頃までは2人きりだから、年頃だった俺は、それはもう下心たっぷりで彼女の家に行った。

 

お茶を入れてくれたりする彼女の後ろ姿を見ながら、あれこれ妄想を膨らませていると、隣の部屋から突然ガターン!という物凄い音が聞こえました。

 

俺は少しがっかりしながら「誰か居るの?」と聞くと、彼女は襖を開けながらこう言った。

 

「この部屋はね、去年までおじいちゃんが使ってたんだけど、今は仏壇しかないよ」

 

そういえば去年おじいちゃんが亡くなってから、彼女はずっと元気がなかった。

 

確か、おじいちゃん子だったはずだ。

 

思いにふけていたら、隣の部屋から今度は人の気配がしてきた。

 

俺は結局、『半端な気持ちで手を出したらどうなるかわかってるな!』とでも言いたげな強烈なプレッシャーを背後に感じながら、心を改めて真面目に勉強することになった。

 

(終)

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