助手席から睨む奴

リアル厨房だったときの話。

(リアル厨房とは、幼稚な発言や

自分を誇張したり、自慢というような

行動を行う者を指す蔑称)

 

家からちょっと離れた古本屋からの帰り道、

徒歩でテクテク歩いていた。

 

車の通りは多いけど、

あんまり人は歩いていない田舎の道。

 

交差点で信号待ちをしていた俺は、

視線を感じてそちらを見ると・・・。

 

レッカー車のような車の後ろに、

4台ほど乗用車を乗せてるトラック

の上に積んだ赤い車の助手席から、

なんか俺を睨む奴がいたんだよ。

 

当時、ちょっとドキュンだった俺は、

思わず睨み返して、

そのまま信号が変わるまで

睨み合ってたと思う。

 

信号が変わって、

そのトラックが走り出したので

睨み合いもそこで終わり、

俺はしばらく動けなくなった。

 

その赤い車、半分がぐしゃぐしゃに

潰れてたのよ・・・。

 

角度的に、信号で走り出すまで

その部分が見えてなかったんだな・・・。

 

無論そんなとこに人が乗ってるわけないし、

しばらく真夏だったのに鳥肌立ってたよ。

 

(終)

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