地下鉄の車両庫には
某大都市の地下鉄車両庫は、
戦時中の防空壕だったそうだ。
洗車をしたり
整備をしたりする車両は、
この車両庫にもれなく
入っていくのだが、
そこで整備をしている
整備士によると、
たまに壁から白い手が
出てくるのだという。
それも1本や2本ではない。
無数の手が出てきて、
ノイローゼになった整備士もいるとか。
ここから一番近い駅の仮眠室では、
駅員が仮眠していると、
やはり壁から白い手が
出てくるのだという。
地下鉄と防空壕。
どちらも「隠れる」ようにして
存在している物同士。
やはり、いわくつきの場所には、
いわくつきの話が存在するのである。
(終)
スポンサーリンク