ペットボトルの水が減ってしまうエレベーター
これは、その現象が起きる原理がさっぱり分からず、ただただ不思議な話。
この世には『水が減るエレベーター』がある。
それは新宿の雑居ビルに入っているキャバクラへ行った時のこと。
嬢の一人が、「うちのエレベーターに乗って下に降りると、ペットボトルの水が減るんだよ」と言った。
そんな嘘みたいな話に凄く惹かれた俺は、帰りに実験してみようと思い、店に頼んで要らないペットボトルを貰った。
そして、ちょうどラベルの位置まで水を入れてから店を出て、エレベーターに乗る前に再度水位を確認した。
ラベルの線にピッタリなのを見ながらエレベーターに乗り込み、なるべく目を離さないように1階へ降りた。
特に水が減ったようには見えなかったが、エレベーターを降りてよく見ると、俺の手が傾いていたようなので持ち直した。
すると、水位はラベルより1センチ近くも低くなっていた。
もちろん、ボトルの蓋は閉めてあるし、水が漏れているということもない。
驚いた俺は、そのボトルを持ったまま、そのまま同じエレベーターで上がってみたが、水位が戻ることはなかった。
それ以降、別の場所でもエレベーターに乗る度に同じ実験をしているが、30回に1度くらいの割合で『水が減る』という同じ現象が起こる。
ちなみに、今では実験用に一周ぐるっと線を引いた小さい瓶でやっているが、下がる水位の比率はどの瓶でやっても変わらない。
(終)