DVの原因は女の霊だった!?
これは、私の友達の話。
当時、旦那さんからのDVが酷くて可哀想な時期があった。
うちにもしょっちゅう逃げて来ていて、何がなんだかもう壮絶だった。
その友達がいつも言っていたのが、「旦那、絶対女に憑かれてる」だった。
理由を聞くと、こう言う。
「私、見たんだよね。うちのマンションのエレベーターに髪の長い女が一緒に乗ってきて、一緒のフロアで降りて、こんな人見たことないのに?と思ったら、私を通り越してうちのドアの向こう側にスーっと消えていったの」と。
一台の紫色の車
そんなある時、とんでもないことが発覚した。
旦那さんは当時中古車販売業をしていたが、仕入れ先でどうしても一台の紫色の車が気になって気になって仕方なかったそう。
同僚が「なんか気持ち悪い」と止めても聞かず、「どうしても欲しい!」と仕入れてきた。
そして、その車は他の誰にも触らせず、売り物にもせず、自分のモノにしても自家用車にするでもなく、ずっと大事に会社に飾っていたという。
奥さんである私の友達は、そんな車の存在を全く知らなかった。
その車の車検が近づいてきた頃、自社の工員さんに整備を任せたところ、工員さんは何か違和感を感じたらしく、運転席のシートをおもいっきり剥がしてみた。
するとそこには、『血でこびり付いた長い頭髪の塊』が出て来たという。
工員さんはもちろん、持ち主である旦那さんも蒼白に。
すぐさま警察に連絡し、車は持っていかれ、仕入れ先の業者が調べられたそう。
それを機に、なぜか旦那さんからのDVが嘘のように止まり、今では子供さんたちと一緒に仲良く平和に暮らしている。
(終)