葬儀場に居憑いてしまったおばあちゃん

人影

 

これは、亡くなったおばあちゃんのその後の心霊話。

 

おばあちゃんの葬儀を、父の知り合いの葬儀社にお願いした。

 

だが、葬儀から二週間くらい経った頃に葬儀社から電話があり、「おばあちゃんが葬儀場のある会館に居憑いてしまって困っている」と言われた。

 

曰く、会館の人が作業していると後ろに立っていたり、ドアの隙間からこちらを見ていたり、祭壇の裏や地下駐車場に隠れていたり・・・。

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夜中に部屋を覗く

おばあちゃんの葬儀以降、会館の親族控え室(宿泊室)を使用した人からも、「何かがいる気がして落ち着かない」と、クレーム的なものが数件あったという。

 

結局、葬儀社からは「費用はこちらで負担するので、もう一度ご住職を読んでお経をあげさせてください」と提案されたので、再度家族で会館に出向き、ご住職に読経をあげてもらった。

 

それからしばらくは何もなかったようだが、今度はうちの母が「おばあちゃんが夜中に部屋を覗く」と言い出し始め、ノイローゼのようになってしまった。

 

なんでも、夜中に寝ていると静かにドアが開き、その隙間からおばあちゃんが部屋を覗くらしい。

 

同じ部屋で寝ている父も、「おばあちゃんの姿は見えないが、ドアが開くのは何度も見ている」という。

 

仕方なく、またご住職を家にお呼びしたが、おばあちゃんは部屋を覗くのをやめなくて、父と母は家を人に貸してアパートに移り住むことになった。

 

その貸し出した家の管理会社に弟が勤めているのだが、今のところクレーム的なものはないそうな。

 

あとがき

何故おばあちゃんは葬儀場に出てしまったのか?が不思議でならない。

 

母の場合は思い込みのような気もするが、ドアが開いたのを見てからは父もゲッソリしていた。

 

父が言うには、さっきまで寝ていた母がドアが開いた瞬間に起きて、「来たでしょ!?来たでしょ!?」と何度も聞いてくることに心労がかさんだと。

 

それに父も、ドアが開く時は自然と目が覚めてしまうようになったという。

 

ちなみに、一階にある和室の一つが亡くなったおばあちゃんの部屋、襖続きのもう一つを弟が使っていたが、そちらはなんともなかった様子。

 

(終)

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