中古とはいえ築が新しいのに安い家
これは、友達から聞いた話。
友達の先輩が「中古で家を買った」というので、酒を持ってお祝いに行ってきたそうだ。
先輩の家族には2歳くらいの子供がいて、友達が来たせいかはしゃいで疲れ、夜にはぐっすり眠っていた。
4人は川の字のように、友達、子供、先輩、奥さんの並びで寝ていたところ、夜中に友達は子供から起こされた。
そして、「お友達と写真撮ろうよ」とせがんで寝ようとしない。
寝る様子もなく、また写真を撮りたいとうるさくて仕方ないので、先輩を起こした後に奥さんも起き出してしまった。
その後、みんなで写真を撮ろうとすると、子供が「玄関がいい」と言う。
カメラのタイマーをセットして玄関に向けて、友達が子供を右手で抱っこし、その左側に先輩と奥さんが並んで写真を撮り、みんなで再び就寝した。
しかし後日、先輩から「すぐに来い!」と連絡があり行ってみたところ、先日夜中に撮ったあの写真の現像したものを見せられた。
それには、子供の右側に『骸骨』が写っており、子供に聞いてみると「友達が来てるから写真を撮らないといけないと思った」というようなことを言っていたらしく、すぐにお寺へ相談に行ったとのこと。
先輩が中古で買ったその家は、実は元々お墓のあった斜面を切り開いて住宅地にしたらしく、「中古とはいえ築が新しいのに、安いには理由があるよね」と言っていた。
友達も、「あれほどの怖い思いはしたことがなかった」と言っていた。
(終)