3歳の息子も気づいていた霊のような存在
私は元来、霊感がほとんどない人間でした。
霊体験と思しきものも数えるほどしかなく、しかも幼い頃がほとんどで、空想の産物だったのではないかとさえ感じているくらいです。
これはそんな私が体験した、霊体験と思える出来事の話です。
3年ほど前、私は東京中野の賃貸マンションに住んでいました。
ある土曜日のこと、会社が休みだった私は、当時3歳の息子と二人で部屋の中で遊んでいました。
そして遊ぶのに疲れた私は、息子を一人で遊ばせておいて、部屋の中でゴロゴロしていました。
背中を台所の方へ向けていたのですが、どうも台所に“人の気配”を感じるのです。
不審に思い、台所を覗いてみましたが、もちろん誰もいません。
ところが、またゴロゴロしていると、やはり人の気配がはっきり感じられるのです。
ふと気がつくと、気配が消えました。
時間にして2~3分くらいだったと思うのですが、かなり冷や汗をかいていました。
その時でした。
隣の部屋で一人で遊んでいた息子が、「オバケ、どこにいった?」と私に聞いてくるではありませんか。
不思議なことですが、息子にはしっかりとオバケの存在がわかっていました。
どんなオバケだったかなど、詳しいことはまだ幼い息子には説明できませんでしたが 、同じ時間に同じ存在を親子揃って感じていたことは確かなようです。
ちなみに、友人に霊感が非常に強い者がおります。
以前、彼にその部屋を霊視してもらったところ、「この部屋には一切霊の存在を感じない」と言っていました。
上記の出来事を話したところ、「たまたま霊が通っただけだと思う」とも。
その後、その部屋では怪異な現象は一切起こりませんでした。
余談ですが、前述の友人の部屋には大量の霊が入り込んでいるそうです。
ところが、私が一泊したところ、部屋の中から霊が消えてしまい、半年くらい全く帰って来なかったと。
私には霊を祓う能力があるのか、もしくは霊に嫌われているのか…。
(終)