私は2年間もUFOに付きまとわれた
15年くらい前にあった出来事です。
夜に出発予定の友達と海への旅行を控え、シャワーを浴びて髪をドライヤーで乾かしていました。
そこはお風呂場の前室で、ちょっとした小窓があります。
暑かったので窓を開けて何気なく隣の家の屋根を見ていると、その向こうの方に何か光る物が見えました。
「なんだろう?」
髪を乾かす手を止めてじーっと見てみると、遠くの方に強く光る小さな物体がありました。
「あっ、UFOだ!」
あまりに突然の出来事に、怖さなどよりもワクワク感が強く、こちらが見つかったら嫌なので電気を消し、またドライヤーをかけながら見ていました。
姉の部屋に不審者が
髪を乾かし終わってもまだゆらゆらと動いているので、旅行の話題にもなると思い、写真に撮ってみようと簡易ポラロイドカメラのチェキ(当時はそれしかカメラを持っていなかった)を部屋に取りに行きました。
戻っても、まだフワフワと動いている物体。
チェキを構えてシャッターを切ると、ストロボがピカッと光りました。
「あっ、光っちゃった」と思った直後、その光る物体がどんどん大きくなります。
明らかに物体が大きくなってきたので見つかったのかもしれないと思い、恐怖でそっと窓を閉めて、まだ起きている居間にいる家族の元へ。
今の出来事を母や姉に話してカメラの写真を見せると、さすがに何も写っていなくては信じてもらえません。
これから旅行の為、友達の迎えも来るのであまりゆっくりも出来ず、居間で化粧などをしながら次第にUFOの事もあまり気にならなくなり雑談に。
その後は何事もなく友達と海へ出発しました。
そして一泊(実質0泊)の旅行も終わり家に帰ると、何か問題があった様子。
「何かあったの?」と母に聞くと、昨夜に姉の部屋に不審者が入ってイタズラされたという大事件が発生していました。
警察も来て、姉も聴取されて大変だったようです。
当の姉からは何故か私がメチャクチャ怒られて、「どうしたの?」と話を聞くと・・・。
昨夜、寝静まってから急に金縛りみたいになり、気付いたら部屋に誰か人がいる。
それも何人か。
起きたくても体は動かなくて、その人達に体を触られまくったり何かされている。
それも1時間くらい、長い時間に感じた。
姉の体には無数のアザ。
体が動けるようになった時には誰も部屋に居なかったけれど、怖くなって母に話し、アザもあるので警察へ連絡。
家には鍵がかかっており、押し入られた形跡もなく、思い当たるのは妹が昨夜見たUFOの事くらい。
それで私に怒っていました。
実際に警察も来たので、15年くらい前の神戸市内の警察の関係者なら知っているかもしれません。
もし私が旅行へ行かなければ、私がそうなっていたかもしれないし、姉には申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
後日談
UFO事件の後、姉は何事もなく今も元気に暮らしています。
そして私ですが、その後UFOに見張られているというか、付きまとわれるようなことが2年近く続きました。
付きまとわれるとは、次のような感じです。
事件から2ヵ月近く経った頃、自転車に乗って街中を普通に走っていると、ふと気付いたら前方の空に何かが浮かんでいる。
思わず自転車を止め、「あっ、UFOだ!」と。
その時は姉の件があったので、正直怖くてどうしよう・・・という感じ。
そのUFOは光っていなく、真っ黒。
周りの建物の感じから見て、遠くではなく本当にすぐそこにいる。
距離にしたら1kmないくらいに浮かんでいる。
この時は街中ということもあり、もちろん人もちらほらいるので、とにかく何処かに入ろうと近くのファーストフード店に入りました。
怖くて仕方なかったけれど、小一時間過ごしてお店を出るとUFOはいなくなっていました。
ただこれだけなんですが、こんな事が2年間で何度となく。
一番近くで見えたのがこの最初の時で、一番長く付いて来たのは日中ほぼずっとでした。
付きまといがなくなったのには特に理由もなく、この話だけだと恐怖感が伝わらないかもしれませんが、私にはとても怖かったのです。
(終)