早朝の公衆トイレにて

友人から聞いた親戚(女性)の話。

 

夏が来れば思い出す、

某場所でキャンプ。

 

早朝、用を足すため

公衆トイレへ向かった。

 

時間も時間なので、

トイレはガラガラに空いている。

 

用を足し終え、

 

手を洗っている時に

ふと気がついた。

 

今まで自分が入っていたところ以外の

トイレのドアが全て閉まっている。

 

しかし、誰かが入ってくる

気配も音もしなかったし、

 

第一、こんな早朝に

トイレが全室埋まるはずがない。

 

恐ろしいものを感じ、

 

急いで帰ろうとする彼女は

更にあることに気づく。

 

ドアの下の隙間から見える足は、

全て赤いハイヒールだった。

 

(終)

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