あなたを奇妙な夢の世界へ誘います
各場面を想像しながら、
ゆっくりと読んで下さい。
あなたは眠りにつくと、
自分の部屋に立っています。
あなたはそこから外に、
出なければいけません。
外に出ると、
星も月もない、
暗い空間が続きます。
しばらく歩き続けていると、
古びた門と、
布を被って顔の見えない
門番が見えてきます。
門の前に立つと、
顔の見えない門番が、
あなたに質問をします。
『門を通るか?』
彼は、
とてもひねくれ者です。
あなたは「通る」と答えては
いけません。
あなたは「通らない」と
答えて下さい。
そして彼に、
被っている布を取るよう
頼んではいけません。
彼は素直に布を
取ってしまうから・・・。
その門を通ると、
また暗い空間が続きます。
しばらく歩いていると、
二本の道と仮面を被った
少年が見えてきます。
二本の道の前に立つと、
仮面を被った少年が、
陽気に笑いながら
話しかけてきます。
『こっちだよ!』
少年はとても正直者です。
あなたが進むべき道を、
指差してくれるでしょう。
あなたは少年が指差した
方の道に進んで下さい。
そして少年に、
なぜそんなに笑っているのか
尋ねてはいけません。
少年は、態度を
変えてしまいます。
そしてあなたは、
しばらく道の上を
歩かなくてはいけません。
決して、
道から外れてはいけません。
しばらく道を歩いていると、
木で出来た小さな家が
見えてきます。
あなたはその家に
入って下さい。
決して、
ノックをしてはいけません。
きっと、その家の住人は、
ノックの音が好きではないから・・・。
家に入ると、
五つの扉と、椅子に座った
顔が見えないくらい髪が長い、
お婆さんがいます。
あなたはお婆さんに、
「裏口はどこですか?」
と言って下さい。
きっと、
指差してくれます。
それ以上は、
話しかけてはいけません。
お婆さんはとても短気です。
裏口から出ると、
また道が続きます。
しばらく歩いていると、
火の灯ったロウソクが、
たくさん見えてきます。
火を消してはいけません。
消した分だけ、
命が削られてしまうから・・・。
またしばらく歩いていると、
森が見えてきます。
あなたはこの森を、
抜けなければいけません。
途中、後ろから声がしても、
振り返ってはいけません。
あなたはきっと、
立ち上がれないほどの
ショックを受けてしまいます。
森を抜けても、
まだ道は続きます。
ここから先は、
足元をよく見て進んで下さい。
あなたは五個の石を
拾うはずです。
捨ててはいけません。
きっと、
役に立つものだから。
しばらく歩いていると、
五つの井戸が見えてきます。
あなたはその井戸に、
石を一つずつ
落として下さい。
音が聞こえた井戸に、
飛び込んではいけません。
音のしなかった井戸に、
飛び込んで下さい。
きっと、あなたは
目を覚ますでしょう。
これを読んだあなたは、
この夢を見てしまうでしょう。
もしも、この夢の途中で、
行動を間違ってしまったら・・・
やってはいけないことを
よく覚えておきましょう。
(終)