怖話ノ館(こわばなのやかた)
2016-8-7 08:30 [怖 65巻]
友達の卒業アルバムを見ていたら、
ある男子の顔写真が目に留まった。
特に気にしていなかったけれど、
違うページに写っている集合写真や、
小さくしか写ってない写真でも、
すぐにその子だけ見つけてしまう。
「ねぇ、この子さ・・・」
そう友達に言いかけたら、
「あぁ、その子ね、
病気で亡くなっちゃったんだ」
って返事で驚いた。
そして数年後。
彼氏の家で古いアルバムを見ていたら、
同じように気になる人を見つけた。
なんでだろう・・・
そのページを開くと、
その人だけが浮き出て見えるんだよね。
彼氏に訊いてみたら、
その人も写真を撮った数年後に
急逝していた。
実は彼氏には言ってなかったけれど、
もう一人、浮き出て見えた人がいた。
それは、
後に彼氏の奥さんになった人。
今まさに持病をかかえているらしい。
もし奥さんが死んだら
私と結婚してくれるのかな・・・
と考えている自分が一番怖い。
(終)
タグ:アルバム, 予知, 写真, 死の宣告
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