不思議な力を持った『ワカ』とは
これは、世の中には不思議な事が本当にあるんだなぁと思った話。
それまでは信じていなかったが、この出来事があってからは考えが変わった。
それは母方の祖父が体調を崩して入院した事から始まる。
導かれていた
何度か入退院を繰り返していたので、今回も早く退院できるといいなと思っていた。
そんな時に母が、「ワカに祖父の相談をしてくる」と言い出した。
私は頭の中で『ワカ』って何だ?となった。
母に聞くと、うちの福島の田舎では、生まれつき盲目の人で不思議な力を持った人は『ワカ』と呼ばれ、色々と物事を教えてくれるらしい。
母もワカに詳しい訳ではなく、なんとなく知っている程度で、今回初めて頼ってみるとの事だった。
そのワカに相談してきた母だが、「今回は覚悟するように。10日に注意するように」と言われてきた。
その月の9日に、祖父のお見舞いに行った。
祖父は回復して元気だった。
医者も、数日中に退院できるでしょうという。
しかし翌日の10日の朝5時に、私は突然母に起こされた。
なんでも、「枕元に祖父が来た」という。
今から病院へ車を出してくれと頼まれ、すぐに車を出して病院へ向かった。
途中、母の携帯に祖父が危篤だと連絡がきた。
病院に着き、祖父の病室へ。
祖父は母と最後の別れをして、すぐに亡くなった。
その後、母はお世話になったワカにもう一度お礼をするというので、私は一緒に付いて行った。
そのワカはお婆さんで、結婚もして孫もいる方だった。
ご本人の説明では、昔から地元では『盲目の巫女をワカと呼ぶ』のだそう。(この場合の巫女は、神に仕える女性を指す)
たとえ結婚していてお婆さんでも、盲目の巫女ならワカだという。
祖父が先祖を敬い神仏を信仰していたから、ワカは「少しだけお手伝いが出来ただけ」と言っていた。
今回、初めてワカに頼ることがすでに不思議な事だが、ワカ曰く「それも導き」だという。
(終)
信心があったから救われた系の話、救われるべき人に手が差しのべられる感じは好きだけど。
単なる願掛けとイベント時以外は放置しとるのが神様との今日日のお付き合いで、救われる人間少なそうよね。