ノック 9/10
足やライトを持つ手が 震えているのが分かった。 恐怖では無い。 ただ、身体が震えていた。 息をするのも辛くなって、 僕は二人に背を向けた。 その時、初めて自分が 泣いているのだと・・・
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足やライトを持つ手が 震えているのが分かった。 恐怖では無い。 ただ、身体が震えていた。 息をするのも辛くなって、 僕は二人に背を向けた。 その時、初めて自分が 泣いているのだと・・・
その時、ズボンのポケットの中で 携帯が振動した。 電話だ。 誰だろうと思い取り出してみると、 それはKからだった。 少し早めに恥ずかしい土産話を 披露することになるのだろうか。 ・・・
僕「そんなこと・・・」 S「無いと言い切れるか? お前、Kが言ってた、 犯人の女が失踪する前に残した、 遺書らしき手紙の内容覚えてるか? 確かな情報じゃないかも知れ・・・
S「全部じゃないかも知れんが、 名前が書いてある。 ●●ってな。 ここの子供の愛称だったか」 玩具箱を覗き込むと、 確かに一つ一つの玩具に 『●●のもの』 &nbs・・・
「ん」と一声、力を込める。 どうやら、 襖を外す時のように、 二枚の戸を同時に 持ち上げようとしているらしい。 鍵が掛かっているなら 扉ごと外してしまえ、 という作・・・
S「そういや聞きそびれてたな。 お前、あの空き家に行って どうするつもりなんだ?」 僕「んー、まだ決めてないな」 S「・・・何だそりゃ」 と前を向いたまま Sが呟く・・・
僕「・・・あ、もちろん、 暇だったらで良いんだけど。 駄目っていうなら、 電車とバスで行くし」 幸い途中で切られもせず、 全部話すことが出来た僕は、 最後にそう付け加えた。 &n・・・
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