急に何も食べられなくなった小4の女の子
これは、10年くらい前にあった話になります。
叔母に聞いたのを思い出したので書いてみます。
従姉(叔母の娘)が小4の時、急に何も食べられなくなりました。
食欲が無い、というわけではなく、食べ物を前にして口が開かないようでした。
ダルマのような形の石
元々食欲旺盛な子でもなかったけれど、好き嫌いはしないし、出されたものは残さず食べる子です。
叔母が口を無理やり開けて食べさせようとしたらしいのですが、口の中に溜めるだけで飲み込めなかったそうです。
育ち盛りの娘が弱るさまをどうにかしたくて、叔母は沖縄か青森の霊能者、いわゆるテレビに出ていたその類の有名な方に相談しに行きました。
すると、その霊能者の方にこう言われたそうです。
「その子の家族のどなたかが、石か何かを持って来ませんでしたか?その石の口が塞がっているみたいです。解放してあげてください」
急いで家族に聞いてみたそうですが、何のことやら。
すると、従姉の弟(5歳)が「大きな石なら庭にあるよ」と言い出しました。
庭に行くと、膝下の高さくらいのダルマのような形の石が転がっていたそうです。
大人たちで石を起こしてみると、顔のようなものが彫ってあり、顔の口に当たる部分がちょうど地面に面して横たわっていたようでした。
例えるなら、千と千尋のトンネルの前にある石の顔部分がもっと小さいものでしょうか。
石を起こしてから、従姉は何事もなかったように食べられるようになりました。
なぜ、そんな石が庭にあったのかといえば、5歳の弟曰く、叔父がある日に転がしながら持って帰って来た、とのことでした。
叔父は、「あまり覚えていないが、仕事場からの帰り道に転がしたような気がする。だが、なぜそれを持って帰ろうと思ったのか分からない」と。
その後、石は神社の近くの川べりに持っていき、従姉と叔父は神社でお祓いをしてもらったそうです。
(終)