手を振っていた相手

家までの帰り道の途中に

一軒のアパートがある。

 

俺がそこを通る時、いつも若い女の人が

そのアパートの窓からこちらを見ていた。

 

「俺に気があるのか?」と思い、

手を振っているがまったく反応しない。

 

そんなある日のこと、

仕事に行く前に朝のニュースを見ていた時、

「自分の家の近くで死体が見つかった」

というニュースが流れた。

 

その死体発見現場というのが、

帰り道の途中にある、あのアパートだった。

 

なんでも、女の人が首吊り自殺したんだとか。

 

そして、その女の人の写真がテレビに映った瞬間、

俺は驚いた。

 

その画面に映った女の人の写真は、

「俺が毎日、手を振っていた女」

だったのである。

 

俺がいつも通っている帰り道の方向を向いたまま、

首を吊って死んでいたそうです。

 

俺は毎日、死体に手を振っていたらしい。

 

(終)

スポンサーリンク

One Response to “手を振っていた相手”

  1. T より:

    テレビで自殺の報道と写真を出すってありえるんですか?昔ならあったのでしょうか?不思議に思ったので。

コメントを残す


↓↓気が向けば下のアイコンを応援(タップorクリック)していってください♪
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 心霊・怪談へ (ブログランキングに参加しています)
サブコンテンツ

月別の投稿表示

カレンダー

2018年2月
« 1月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728  
特定のキーワードからサイト内の記事を検索するには、すぐ下の「検索窓」からキーワードを直接入力してご利用ください。

ピックアップ③

アクセスランキング

このページの先頭へ