古い三面鏡に映っている女
それは見るからに古く、 木製の大きな三面鏡だった。 部屋が微妙に傾いているのか、 『ギギ・・ギ・・』と少しずつ開くのだ。 何回か閉めたのだが、 すぐに『ギギ・・』と開く。 妙にそ・・・
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それは見るからに古く、 木製の大きな三面鏡だった。 部屋が微妙に傾いているのか、 『ギギ・・ギ・・』と少しずつ開くのだ。 何回か閉めたのだが、 すぐに『ギギ・・』と開く。 妙にそ・・・
初めて『中年女』と会った場所。 俺達は黙り込み、ゆっくりと 明かりを燈しながら、あの木に近づいた。 あの日、中年女が呪いの儀式をしていた木・・・ 間近に寄り、明かりを燈した。 今・・・
『おう!ひさしぶり!』 なつかしい慎の声。 俺はしばし慎と、最近どうよ? 的な話をした後、 淳が事故って入院したこと、その病院に 『中年女』が清掃員として働いていること、 『中年・・・
俺は自室のベットに横になり、一人考えた。 人間は、あそこまで変わることが出来るのか? 昔、鬼の形相でハッピーとタッチを殺し、 俺を、慎を、淳を追い詰め、 放火までしようとした奴が。 「ごめんね・・・
俺はドキッとし、 「あ、いや、帰ります!どーも・・・」 と言い、出入口に目をやると、 『中年女』はこちらに気付き、 ジィーっとこちらを見ていた。 「まったくっ!」 看護婦はそう吐き捨て、 再・・・
こっそり淳の病室に入ると、淳のベットは カーテンを締め切ってあった。 寝たのか?と思い、 そーっとカーテンを開けて、 隙間から中を覗いた。 「うわっ!」 淳が慌てて飛び起き、 「・・・
電話を切った瞬間、 何故か胸騒ぎがした。 『中年女』 淳の言葉が、妙に気にかかりだした。 電話を切った後、しばらく考えた。 まさか、今更『中年女』が現れるはずが無い・・・ それに・・・
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