友人が走り書きしたメッセージ
ある日、
ジョンは病気で入院している友人の
ハリスのお見舞いに行った。
ジ「ハリス、どうなんだ?
具合は?」
ハ「う・・・ぐ・・・」
体中のあちこちに、
チューブで繋がれたハリスは、
満足に喋ることも出来なかった。
ジ「気の毒に・・・。
おい、息子さんに何か
伝えたいことがあったら、
この紙に書いてくれ。
俺がちゃんと持って行くからな」
ハ「ぐぅっ!!」
ジ「どうした!ハリス!
どうしたんだ!」
彼は急いで走り書きしたかと思うと、
急にぐったりし、
そのまま帰らぬ人となってしまった。
葬式の日、
ジョンはハリスの息子に会った。
ジ「ハリスは死ぬ直前にこれを残した。
よっぽど君に伝えたかったらしい」
息「え・・・?
これが僕への伝言ですか?」
それを見た息子は絶句した。
ハリスの書き残した文字は、
『 どけ!』
(終)
解説
ジョンがお見舞いに行った途端、
ハリスが急に苦しみだした事実。
ハリスはジョンのせいで、
苦しみだした。
伝言は息子ではなく、
ジョンへのメッセージ。
つまりハリスは、
「酸素チューブから足をどけろ!」
と伝えたかったのだ。
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