イチジャマを飛ばして人を害するユタ

怖い女

 

それほど最近の出来事でもないが、前回に続き『ユタ』絡みの話を。

 

これは今から15年くらい前、私が高校生の頃のこと。

 

母の友人夫妻の旦那さんが議員選挙に出るということで、母がその手伝いをしていた。

 

しかし、選挙前だというのに旦那さん本人が風呂で転んで肋骨を骨折し、加えて貰い事故の災難に。

 

さらには奥さんも、急に酷い頭痛に苦しめられた。

 

そんな時、ヘルプを要請された旦那さんの伯母さん(ユタ)が選挙事務所に来て、旦那さんの悪口を言い続けていた。

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母の異変

悪口の内容は人格否定にまで至り、それが余りに聞き苦しかったので母が、「どんなことがあったのかは分からないけど、選挙前でもあるし、実の甥なんだからあまり悪く言わない方がいいよ」と、その伯母さんを諌(いさ)めた。

 

その夜から、母はどうしても寝付けず、飲めないお酒で意識を失うように無理やり寝るということが3日続いた。

 

病院に行って診てもらっても異常はなく、何だろう?と思っていた4日目の丑三つ時、ふと気付くと家の周りを歪(いびつ)な二頭身の赤鬼がぐるぐると歩き回っているのが見えた。※丑三つ時=午前2時~2時30分の30分間

 

その瞬間、すぐにその赤鬼がその伯母さんの『イチジャマ』であることが分かったそう。

 

ちなみに、イチジャマとは『生邪魔』と書き、生霊のこと。

 

なるほど、これが自分の睡眠を邪魔していて、今は家に入ろうと入り口を探しているのだと察した母は、すぐ飛び起きて般若心経(オカルト好きな私が前に買ってきてあげていた)と包丁を取り出して赤鬼に向かった。

 

そして般若心経を3回読み上げた上で、次のような言葉をさらに300倍くらい汚い言葉の方言で罵(ののし)った。

 

「自分の立場も省みず、人に仇なすとはいい度胸だ。お前のようなモノにはこの呪い2倍3倍にして返してやるからな。この野郎、覚えておけよ。こんちくしょう」

 

すると、赤鬼はフッと消えてしまった。

 

昔からイチジャマは『刃物と悪口に弱い』と伝えられていたので、母はこれまでの人生で使ったことがないような悪い言葉を必死で並べ立てたのが正しかったみたいだ。

 

後日、友人夫妻の怪我も頭痛も治まったのと入れ替わるように、その伯母さんが入院したという話を聞いて、「あ、やっぱり」と思ったらしい。

 

人を助けたり、導いたりしてくれるユタもいる一方、呪力が強く、イチジャマを飛ばして人を害するユタもいる。

 

ちなみに、母や友人夫妻が悩まされている間、一切合切何も感じず同じ部屋で熟睡していた私は、「やっぱり私には霊感はないんだなぁ」と思った。

 

(終)

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