エレベーターに書かれていた文字

昔住んでたマンションのエレベーターに

乗っていた時に起こった話をします。

 

マンションは4階建てで、

建設から結構経っている所だった。

 

だがそのマンションは、

曰くなど全くなかったんだ。

 

そして、そのマンションに住んで

6ヶ月ほど経ったある日に、

 

それは起きた。

 

その日は学校だったので、

朝の8時くらいに家を出た。

 

俺は当時4階に住んでいたので、

いつも通りエレベーターに乗った。

 

しかし、あることに俺は気付いた。

 

エレベーター内の壁に、

 

スプレーか何かで書かれたと

思われる字で、

 

「た」と書いてあったんだ。

 

俺は、どっかの馬鹿が

イタズラでもしたか・・・

 

と軽く流し、

学校へ急いだ。

 

その日は普通の授業で、

夕方6時には終わった。

 

そしてその後、

友達と遊びに行くことにした。

 

だが、俺が不覚にも急いで出たので、

携帯を忘れた事に気付いた。

 

友達は「別にいいじゃん」と言うが、

 

俺は携帯が気になって

仕方ないので、

 

「一旦取りに戻るよ」と言い、

家に帰った。

 

学校から家までは

4駅ほどしか離れていないので、

 

すぐ着いた。

 

そして俺は「早くしなきゃなー」と思い、

エレベーターのボタンを押した。

 

「チーン」

 

エレベーターのドアが開いた。

人は乗っていなかった。

 

だが代わりに、

 

エレベーターの壁、

そして天井と床に、

 

先ほどの「た」という字の代わりに、

 

「す」という文字と「け」という文字が、

辺りにびっしり書かれていた。

 

俺は手の込んだイタズラだなと思ったが

友達を待たせていたので、

 

若干気味が悪かったが

急いでエレベーターに乗った。

 

「ブーーーーン・・・」

 

エレベーターは2階へと上がった。

 

「チーン」

 

エレベーターが止まった。

誰か、人乗ってくるのかな・・・。

 

だが、そこには誰もいなかった。

 

「なんなんだよ・・・ったく。

こっちは急いでんだ」

 

俺はただ焦っていたので

階段で行こうか迷ったが、

 

先ほどから全力疾走していたので、

足が痛かったのだ。

 

エレベーターは、

また動き出した。

 

「ブーーーン、チーン」

 

なんと、

またエレベーターは止まったのだ。

 

「早くしろよぉ・・・」

 

扉が開いた。

 

そして、

またしても誰もいない。

 

「くそっ!なんなんだよ!

もう、階段で行こう・・・」

 

そう思い、

 

俺がエレベーターを出ようとした、

その時。

 

ガタガタガタガタ・・・。

エレベーターが揺れた。

 

俺は突然のことに、

尻餅をついて倒れてしまった。

 

「な、なんなんだ!?」

 

俺が不意を突かれていたその時、

エレベーターの扉が閉まった。

 

「あああ!や、やべえ。

 

地震とかあると、

閉じ込められたりするんだよな・・・」

 

俺は焦った。

 

が、その時、

揺れは止まった。

 

だが、俺はあることに気付いた。

 

先ほどのイタズラの文字が、

「て」に変わっていたのだ。

 

「た、す、け、て、」

 

微かに声がした。

 

俺はあまりのことに呆然とした。

 

その時、声がまた。

 

俺にしか聞こえないような

とても静かな音で、

 

「た、す、け、て、」

 

次の瞬間、

 

エレベーターが外側から

殴られているかのように、

 

ドンドンドンドンドンドンッ!!!

 

「うわあああーー」

 

「た、す、け、て、」

 

ドンドンドンドンドンドンッ!!!

 

「俺には何も出来ねえよお」

 

俺は無意識に叫んだ。

 

そして気付いた時には、

どこかのベッドの上だった。

 

「お、目覚ましたか?」

 

待たせていた友達の声だった。

 

俺は「な、な、どう、どういうことだ、な」、

俺はパニクっていた。

 

「落ち着けって。

 

あまりにもお前が遅いから

見に行ったんだよ。

 

そしたらエレベーターの中で

お前が倒れてたんだよ。

 

だから急いで救急車呼んでさ。

ここは○○病院だよ」

 

と、友達が言った。

 

「・・・そうだったのか。

 

なあ、お前も見ただろ!?

エレベーターの壁のラクガキ!

 

あれ書いたやつが

絶対なんかしたんだよ・・・」

 

俺は必死にそう言った。

 

「ラクガキ・・・?何だそれ?

 

エレベーターの中にラクガキなんて

なかったけどな・・・。

 

お前は今パニクってるだけだって。

とりあえず落ち着け」

 

俺は呆然とした。

 

つまり、

 

エレベーターのラクガキは、

俺にしか見えてなかった。

 

それとも幻覚だったのか。

そしてあの声も幻聴だったのか。

 

俺、疲れてたのかな・・・。

 

その日は病院で休み、

 

三日後には学校へ普通に

行けるくらいに回復した。

 

しかし今でも、あの

エレベーターの近くを通ると、

 

嫌な気分になるんだ。

 

と、ここで終わりたかったんだが、

この話には後日談がある。

 

それは、俺が倒れたあの日から

一週間経った日だった。

 

その日は学校が休みだったので、

家でゴロゴロしていたんだが・・・。

 

「ピンポーン」

 

チャイムが鳴った。

 

俺が出ると、

 

そこに立っていたのは母と、

仲の良いお隣のおばさんだった。

 

おばさんは、

 

「こんにちわ。今日は学校ないの?」

 

「ええ。今日は休みなんですよ」

 

「あらそう・・・お母さんはいない?」

 

「あ、ちょっと出掛けてますが何か?」

 

「あ、いえ・・あのね・・・、

 

ここのマンション、

エレベーターあるでしょ?」

 

「ええ・・・」

 

「今日の朝、あのエレベーターの天井裏で

死体が見つかったんですって」

 

「し、死体!?」

 

「ええ・・。

 

詳しくは分からないんだけど、

 

匂いに気付いた下の人が

通報したらしいわ」

 

「そう・・なんですか・・・」

 

どうやらあれは幻聴でも

幻覚でもなかったみたいだ。

 

それ以来、

 

俺はエレベーターを使うのは、

極力避けている。

 

だって、

 

また助けを求められたら

嫌だから・・・。

 

(終)

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