ストーカーに悩まされているキャバ嬢
店でもそこそこ地位が確立してきた頃、
ストーカーに悩まされているキャバ嬢がいた。
店から徒歩10分程の
自宅マンションに帰るまでに、
後ろから明らかに
人が付いてくる気配がする。
「さすがに怖いし、
今日はタクシーで帰るか」
ある日そう思いつき、
店の前に常駐しているタクシーに
乗って帰ることにした。
「(・・・ついでに買い物するか)
●●のローソンまで」
自宅近くのコンビニを告げ、
タクシーは出発した。
しかし、
いざタクシーに乗ってみると、
たかだか徒歩10分程の距離なので、
すぐに目的地近くまで来てしまった。
彼女は馬鹿馬鹿しくなってしまい、
次からタクシーはいいやと思っていると、
タクシーは自宅前で止まろうとしていた。
「あっ、間違った。
コンビニまでだっけ・・・」
タクシーの運転手がボソッと呟いた。
(終)
解説
彼女をストーカーしているのは、
もちろんこのタクシーの運転手である。
いつも彼女の自宅まで
後を付けているせいか、
告げられたコンビニではなく、
つい彼女の自宅に向かってしまった。
スポンサーリンク