祖母の死から怪奇現象が続く家
これは、父の友達Hさんから
聞いたお話です。
Hさんは霊感の
とても強い人で、
そのせいなのか怖い思いを
沢山しているそうです。
Hさんの家には、
アルツハイマーを患った
祖母がいました。
呆けてしまった祖母を、
家族は疎ましく思っていたそうです。
祖母は家族に
邪魔者扱いされたまま
亡くなってしまいました。
祖母の死以来、
Hさんの家では様々な
怪奇現象が起ったそうです。
ラップ音に始まり、
部屋の隅から家族を
睨みつけるように見ている祖母・・・。
さらには、
蛍光灯が割れる事も・・・。
それも、1本や2本では
なかったそうです。
霊感が強いのは
Hさんだけ。
蛍光灯を割る祖母が
見えていたのは、
Hさんだけでした。
そんなことが続いた
ある日の夜に、
事件は起こりました。
違和感に目を覚ました
Hさん。
そこには、いつものように
睨みつける祖母。
しかし、その手には、
火の点いた蝋燭が・・・。
あろうことか、
その火を、
燃えやすい障子に
点けたのです。
慌てて家族を起こし
消防隊を呼んだため、
火は2階を半分ほど焼いた
小火で済んだそうです。
消防隊の鑑定で、
出火場所は寝室の障子と
判明されたそうですが、
原因は不明と
言われたそうです。
あの時、Hさんが違和感で
目を覚まさなければ・・・。
家族の命は・・・。
さらには、家の全焼も
免れなかったかもしれません。
現在もHさんは元気で、
よく家に泊まりに来ています。
祖母の霊も
居なくなったそうです。
(終)