ガキだった頃の俺の記憶
俺が小さい頃の話だ。
ガキの俺は車のおもちゃで遊んでいると、
母ちゃんがいそいそと身支度をしていてな。
俺はどこかへ行くもんだと思って、
「ぼくもいきたいー」
なんて駄々こねたな。
母ちゃんはそんな俺を見て笑って、
「○○ちゃんにはまだ早いわよ」
って、頭を撫でてくれた。
言ってる意味は分からなかったが、
頭を優しく撫でられると
何も言えなくてな。
「ぼく、おりこうにしてる!」
なんて言ってたのを、
未だに覚えてるよ。
あと鮮明に覚えているのは、
母ちゃんの笑顔と「またね」という
言葉も覚えてる。
そうそう、あともう一つ
覚えてるのがある。
昭和○○年10月13日午後4時38分、
○○佐知代さん投身自殺により死亡。
(終)
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