突然消えたテレビ画面に反射して映ったもの
2年前に実際に起きた話である。
当時高校生だった俺たちは、
夏休みに友達Jの家に集まっていた。
その集団の中には、
ただひとり霊感のあるTもいた。
夏休みだったこともあり、
本当にあった呪いのビデオを借りて
皆で鑑賞する事になる。
ビデオを再生した直後に・・・
このビデオは当たり外れが激しい。
そこで、霊感のあるTに頼んで、
本当にヤバイものを借りてもらっていた。
時刻も深夜0時を回り、
そろそろビデオを見ようとした時、
Tが突然「やめよう・・・」と言った。
しかし、Jはやめるつもりがなく、
すでにプレイヤーにセットしていたので
渋々見る事になる。
ビデオの再生が始まると、
まず誰も居ない部屋の電気が
点いたり消えたりした。
Tは更に焦る事になる。
次に、
テレビが『ブツン・・』と突然消えた。
テレビが消えたその直後、
Tは外に逃げ出した。
俺たちは笑っていたが、
消えたテレビの画面を見ると、
その反射した画面の中には・・・
つまり俺たちの背後に、
あるはずもない無数の生首が映っていた。
その瞬間、
俺たちも全速力で外に逃げ出した。
明け方までコンビニで時間を潰したのは
今では良い思い出である。
(終)