霊能力者らしい俺の爺さんのエピソード

数珠

 

俺の爺さんは、“自称”霊能力者らしい。

 

知り合いを家に呼んでは、お祓いをしたりしていた。

 

小さい頃は何とも思っていなかったが、さすがにある程度の歳になると、全く信じなくなっていった。

 

胡散臭い爺さんなのだが、どういうわけか色んな人がうちの爺さんに会いに来る。

 

爺さんは無償でお祓いを行っていたから、金儲け目的で嘘をついているわけでもなく、どうやら本気らしい。

 

中学生になる頃には、「爺さんアホくせえ」と思っていた。

 

そんな爺さんに関するエピソードがいくつかある。

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爺さんの霊能力は本物なのか?

俺が小学5年生の時に親父が死んだ。

 

よくある病死だった。

 

だが、どうも親父の死ぬ歳を爺さんが予言していたらしい。

 

親父が健康な時から爺さんは親父に、「お前はこのままだと38歳で死ぬから毎日神様にお参りしろ」みたいな感じの事を言っていたらしい。

 

親父は全く信じる事なく、結局は38歳で死んでしまったわけだ。

 

他にも似たような感じで他人の死期が分かる事がたまにあるようだった。

 

爺さん曰く、神様が教えてくれるという。

 

これは別の話になるが、俺が中学2年生か3年生くらいの頃に、爺さんの車で買い物に行った時の事だった。

 

爺さんは知り合いの家に用事があったらしく、俺を車に残して「すぐ戻るから待ってろ」と言って、知り合いの家に向かった。

 

しかし、車を降りて数歩ほど歩いたところで急に爺さんが戻ってきて、「お前は絶対に車の外に出るなよ」と俺に言った。

 

俺が理由を聞くと爺さんは、「変な女がお前を見てる」と一言だけ呟いて、知り合いの家に歩いて行った。

 

当時の俺は爺さんの霊能力を全く信用していなかった。

 

今でも信用していないけれど・・・。

 

俺は爺さんが見えなくなってから、車の外に出た。

 

理由はあまり覚えていない。

 

爺さんへの反発という事でもないと思う。

 

爺さんの霊能力は信じていないが、爺さんの事は嫌いではなかったからだ。

 

しばらく歩いて車に戻り、爺さんを待った。

 

やがて爺さんが帰ってきて、その後は買い物に向かった。

 

爺さんに何かを言われることもなく、買い物も無事に済んだ。

 

だが、問題はその日の夜に起きた。

 

なんだか寝苦しく、気持ち悪い夜だったと思う。

 

もしかしたら記憶の中で多少おおげさになっているかも知れない。

 

全然眠れなかったのだが、しばらくすると枕元・・・頭の上あたりに”何かの気配”みたいなものを感じた

 

何かが擦れるような音なども聞こえた。

 

俺はビビリだから目を開ける事も出来ず、ただただじっとしていた。

 

ずっと何かの気配と謎の音が聞こえる。

 

恐怖を紛らわすために他の事を考えようとしたのだが、何故か頭に浮かぶのはスーパーマリオのテレサ(はずかしがり屋のお化け)だった。

 

結局、その夜は全く眠れなかった。

 

そのまま朝になって鳥の鳴き声が聞こえてきた。

 

多分、雀だと思う。

 

その頃になると、もう何かの気配も音も無くなっていた。

 

しばらくして婆さんの声が聞こえてきた。

 

「○○、起きろー!」

 

俺はバッと起きて、走って一階にあるキッチンへ行った。

 

婆さんに「走るな!」と怒られたが・・・。

 

朝飯を食っていた爺さんが俺を見るなり、「お前、外に出たやろ、祓ってやる」と言って、神様の部屋(我が家には爺さんの要望で作られたそういう部屋がある)に連れて行かれ、背中を叩いたり、背中に何かを書くなどの、爺さん流のお祓いをされた。

 

その後、夜に気配を感じる事は一度もない。

 

これらの他にも、我が家の行事には特殊なものがある。

 

爺さんが知り合いをたくさん連れて”高野山へ行く”というイベントだ。

 

これが年に2、3回ほどある。

 

中学3年生の時だっただろうか、その時は俺も爺さん達と一緒に高野山へ行った。

 

高野山にある、名前は忘れたがおそらく有名な建物の中で、急に知り合いの小母(おば)さんが「うぅぅーっ・・・」という感じで唸りながら倒れた。

 

直後、小母さんは「やめろー!うわああああ!」と叫び出した。

 

特に印象的だったのは、小母さんの声だ。

 

あれはどう考えても”男の声”だった。

 

野太い男の声。

 

小母さんはどちらかといえば高めの女性的な声だ。

 

苦しそうな小母さんの背中を爺さんが叩いた。

 

何度も何度も・・・。

 

そしてお経を唱え始めると、小母さんは落ち着きを取り戻していった。

 

その後の小母さんは、いつも通りだった。

 

最後に、繰り返しになるが、こんな事が多々あっても、今でも俺は爺さんの霊能力を全く信用していない。

 

(終)

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