人の背中から生える木が見えると 1/3

木

 

俺の友達に変な奴がいるのだが、

そいつの話をしよう。

 

そいつは女なのだが、

 

なんと言えばいいのか、

とにかく不思議な感じのする奴なんだ。

 

わりと可愛かったこともあり、

 

初めは付き合いたいと思って

俺は色々しようとしたのだが、

 

なぜか雰囲気的にうまく流され、

いつの間にか普通の友達になっていた。

 

その彼女が去年の11月、

俺のアパートへ遊びに来ていた時のこと。

 

最初はゲームとかやっていたが

途中で飽きてしまい、

 

何となくテレビをつけて見ていた。

 

特に面白いものがやっているわけでもなく、

ぼーっと見ていると、

 

彼女が独り言のようにボツリと、

 

「あ・・・この人もだ・・・」

 

と言い出した。

 

俺は殆どテレビを見ないので

よくわからないが、

 

どうも今映っている若手らしい

お笑い芸人 の事を言っているようで、

 

俺は「何が?」と聞き返した。

 

すると彼女は、

 

「何でもないから、ハハ(笑)

 

と笑って誤魔化していたのだが、

 

俺は暇だった事もあり、

話題が欲しくてしつこく聞いてみた。

 

すると、

渋々こんな話をし始めた。

 

「こんなこと言うと変な人に

思われるかも知れないけど・・・

 

昔から特定の人に、

変なものが見える時があるんだ。

 

高校生の頃までは、

ほんとに極稀な感じだったんだけど、

 

最近その変なものがよく見える。

 

今の人にもそれが見えた」

 

俺は意味がわからず、

 

「それって、

よく言う霊感みたいなやつか?」

 

と聞くと彼女は、

 

「そうなのかなあ?

幽霊とかは見たこと無いんだけど・・・」

 

と言葉を濁した。

 

俺はその時は結構どうでもよくて、

 

まあ話のタネになればと思い

詳しく聞いてみると、

 

彼女が見えるのは人型の何かとか、

黒いモヤとか、

 

そういう「よくある」ものではなく、

 

人の背中から生えている木のようなものが

見えることがあるらしい。

 

彼女はそこまで話すと、

突然ハッとした顔をして、

 

「信じなくていいよ!忘れて(笑)

 

と笑いながら言い、

 

その話をもう終わりとばかりに、

 

友達を呼んで夕飯でも食べに行こう

と言い出した。

 

何か雰囲気的に、

 

「それ以上その事を追求しないでくれ」

 

と言っているようで、

俺はまあいいかとその話をするのを止めた。

 

携帯で何人かの友達を呼んで

ファミレスで飯を食い、

 

まだ時間あるしカラオケでも行くか?

とファミレスの外で話していると、

 

その彼女が人混みの方を見て、

「あ・・・」と呟いた。

 

結構大きな声だったため、

みんながその方向に注目した。

 

すると、

 

道を歩いていたサラリーマン風の

男の人が突然よろよろとし始め、

 

そのまま道に倒れた。

 

周囲は大騒ぎとなり、

 

すぐさま救急車が呼ばれて、

その男の人はそのまま運ばれていった。

 

その一部始終を見終わった頃、

女友達の一人がその彼女に、

 

「また見えたんだ・・・

 

気にしないでいいよ、

○○(彼女)のせいじゃないし」

 

と話しており、

 

どうも詳しく事情を知っているようだったが、

 

彼女はどことなく悲しそうな顔をしていて、

事情を聞けるような感じでもなかったため、

 

その日は適当にカラオケへ行き、

そのまま解散した。

 

次の週の事。

 

俺が大学のサークル棟の近くのベンチで

漫画を読んでいると、

 

例の彼女とあの時に彼女を慰めていた

女友達が俺のところへやって来て、

 

「ちょっと話があるからいい?」

 

と聞いてきた。

 

特にすることも無かった俺は、

「いいけど何?」と聞き返すと、

 

場所を変えたいという事で、

近場にある喫茶店へ一緒に移動した。

 

何か深刻そうな顔してるなと思っていると、

その女友達がまず口を開いた。

 

俺は例の木の話を聞いたので、

 

一応関係があるし、

ちゃんと話を聞いて欲しいらしく、

 

それにまつわる話をし始めた。

 

女友達によると、

 

彼女は子供の頃から、

その人に生える木が見えていたらしく、

 

最初は親に相談したらしい。

 

が、親はまともに取り合ってくれず、

変な子供と思われるのも嫌で、

 

ずっと自分だけの秘密にしてきたという。

 

そこから彼女が続けた。

 

しかし、

 

その『木が生えている人』には、

とある問題がある事に気付いた。

 

それからは、一人で抱え込むのに

耐えられなくなったらしく、

 

少しずつ友達などにその事を

話すようになったとか。

 

本当は両親にも話したかったらしいが、

 

小さい頃に信じてもらえなかった事が

引っかかって話す事が出来ず、

 

この話を知っているのは

彼女の友達だけらしかった。

 

ちなみに、

俺に話す気は一切なかったらしいが、

 

偶然独り言を追求されてしまい、

勢いで話してしまったため、

 

今一緒にいる女友達と話し合って、

全てを話す事にしたらしい。

 

ここまでは特に「俺にとっては」

問題となる話はなかった。

 

ただし、

その後に話した事に問題があった。

 

要点は四つ。

 

(続く)人の背中から生える木が見えると 2/3

スポンサーリンク

コメントを残す


↓↓気が向けば応援していってください(*´∀人)♪
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 心霊・怪談へ (ブログランキングに参加しています)
サブコンテンツ

月別の投稿表示

カレンダー

2017年10月
« 9月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  
特定のキーワードからサイト内の記事を検索するには、すぐ下の「検索窓」からキーワードを直接入力してご利用ください。
アクセスランキング

このページの先頭へ