あれは助けを求めに来たのかもしれない

布団

 

これは、初めて金縛りのような状態を体験した不思議な話。

 

今年の1月半ば、まだ暗い早朝のこと。

 

ふと目が覚めた時、体が重苦しいのを感じた。

 

部屋の雰囲気に違和感を覚えるのが先か、それが何なのか理解するのが先か、小型犬くらいの大きさをした人ではない何かの気配に気付いた。

 

そいつも俺が起きたのに気付いたのか、ぴょんぴょんと小動物らしい軽い動きで跳ねたかと思えば、体の大きさに対して妙に大きい頭で、噛むような仕草で首を絞められた。

 

人生初めてのオカルトチックな体験に、俺はただ「あっちいけ」と願うだけだった。

 

この時は軽くパニックになっていたせいか、じっと耐えていただけだったが、後になって考えれば“金縛り状態”だったはずだ。

 

それからたぶん5秒と経っていなかったと思うが、そいつが顔を上げたかと思えば気配がスーっと消えて、体の重苦しい感覚からも解放されていた。

 

再び寝るまでの間、初めての不思議な体験に少しドキドキしていたが、これくらいの出来事なら「夢でしょ」と言われれば否定できないなと思っていた。

 

だが、問題はここからだ。

 

起きてからしばらく経った頃、あの不思議な体験をしていた頃とおそらく同時刻に、近所のペットショップが全焼して動物がみんな死亡した、という悲しい話を聞いた。

 

もしかしたらあの小動物らしき生き物は、俺の所に助けを求めに来たのかもしれないし、劣悪な店から解放されて遊びに来ていただけかもしれない。

 

どちらにしても、なんだか切なくなった。

 

(終)

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