俺たちが秘密にした胸糞悪い体験 1/2

 

胸糞の悪いことを思い出した。

 

小学生の頃、

俺は親友のAとBと共に、

 

農業学校で肝試しをやったことがある。

 

俺とBは凡人だったが、

Aは霊感があったようだし、

 

可愛い幼馴染がいたりで

只者ではなかった。

 

彼は率先して怪奇現象に関わるような

気質があって、

 

今回話す事と別の事件でも、

小学校で怖い目にあったりもした。

 

農業学校は広大だった。

 

田舎とはいえ、

近くには駅や住宅街もあったんだが、

 

その学校の周りだけは妙に森深く、

特に実習用の畑の真中にいると、

 

まるで北海道か何処かの草原に

いるように思えた。

 

恐らく、まだ町が開発され始めた

ばかりの頃に開校したんだと思う。

 

学校の帰り道に近道として

大学を突っ切る事もあったが、

 

暗く、人気も無い、

 

背丈までもある雑草に覆われた

畑を通る事は、

 

当時の俺にも恐ろしかった。

 

Aが肝試しの場に選んだのは、

 

農業学校の中にある、

古びたコンクリート造りの建物だった。

 

学舎や学生寮からはグラウンドを隔てて、

実習畑の近くの森の中に立地していた。

 

用途は分からない。

 

正面ドアのところに木の札があったが、

字が風化して読めなかった。

 

ガラスは所々割れ、

そこには合板が張り付けられていた。

 

たまに開いたそこからは、

暗い中が少し覗けるだけだった。

 

俺たちはAの家に泊まり、

夜中に出発する事にした。

 

Aの家族はこの馬鹿な行動を

容認してくれた。

 

今思えば、

阻止してくれればよかったと思う。

 

俺たちは小学校の脇から森に入り、

沢を渡って実習畑に入った。

 

灯りはAが持っている懐中電灯

しかなかったが、

 

満月な夜だった。

 

草むらを踏み分け、

馬鹿な話をしつつ、

 

建物に向かう途中に一度Aが、

 

「誰かにつけられてる?」

 

と言った。

 

立ち止まって周りを見回したが、

草むらの中には誰も見えなかった。

 

こんな学校の中で追跡してくる

奴なんているはずないし、

 

野良猫かなんかだろうと納得したが、

 

俺も森の中に緑色の不可解な光を

見たような気がしていた。

 

怖がっていると思われるのがイヤで

言わなかったが。

 

そんなこんなで一応、

無事に建物には着いた。

 

正面ドアは封鎖されていたし、

 

窓は合板に覆われていたので、

どうするのかと思ったが、

 

俺たちはAに促されて裏側に回った。

 

そこには非常階段があった。

 

上ると建物の屋上に出た。

 

そこには二つの非常口があって、

 

片方は鍵が開き、

半ば開いていた。

 

中に入ると、

 

ちゃんと自分達が建物の二階に

いることが分かった。

 

二階は講堂を見下ろすような場所だった。

 

どうやら建物は5つのフロアに

分かれているらしく、

 

講堂とその二階、

中央に玄関、

 

そしてもう一つの部屋と、

その二階があるらしい。

 

俺たちは下に降り、

パイプ椅子が散乱する講堂を調べたが、

 

あまり面白いものは無かった。

 

俺たちは強がって、

 

「大したことないなぁ」

 

などと笑っていたが、

 

中央玄関への扉が

開いている事に気付いた。

 

なんでも、前に来た時は

開いてなかったらしい。

 

そこで、

 

Aもまだ行っていない奥のフロアに

行ってみようという事になった。

 

玄関ホールは下駄箱くらいしかなかった。

 

奥に進むと、

机が大量に置かれている部屋があった。

 

置かれているというか、

 

学校の教室掃除の際に机を後ろに

動かすのを乱雑にした感じで、

 

部屋の中央に机が無ければいい、

といった感じで滅茶苦茶になっていた。

 

そして部屋中にはエロ本が散乱し、

悪臭が漂っていた。

 

本は無修正の裏モノばかりで、

今思えばロリものばかりだった。

 

俺とAはマセガキだったので、

 

当初の目的を忘れ、

喜んで読み始めた。

 

そういうものにあまり興味の無いBだけは、

 

懐中電灯の周りを退屈そうに

うろついていた。

 

何分ほど経った頃だったか。

 

Bが帰ることを促し始めた頃、

 

遠くから不気味な唸り声のようなものが

聞こえてきた。

 

(続く)俺たちが秘密にした胸糞悪い体験 2/2

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