彼氏にしたい理想の兄貴
私は身体が弱く、
華奢(きゃしゃ)なのもあってか、
小さい頃から二人の兄貴に
過保護にされている。
夜に一人で出かけようとすると、
変な男にナンパされないように
見守るためか、
仕事を終えたどちらかの兄貴が、
「俺も行く!」
と言って付いて来る。
お陰で、友だちとかに
彼氏だと間違われる。
あと、友だちと
夜遊びに行った時は、
絶対に兄貴たちが
寝ないで待っている。
兄貴たちに今年の夏に着る予定の
水着を見せた時も、
足の付け根の食い込みが深過ぎるから
もっとおとなしいのにしろ、
って言われたり。
でも、
車のこととか色んなことを
教えてくれる。
この前、
私の部屋にゴキちゃんが
出てきた時も、
真夜中にも関わらず、
始末しに起きてくれた。
いい兄貴たちだ。
兄貴たちには言わないけれど、
彼氏にしたい理想の人は、
兄貴たちだ。
今のところ、
兄貴たちを超えるような男の人には
出会ったことがない。
今でも仲が良くて、
たまに私たち3人で銭湯に行って、
兄貴たちに背中を流してもらってます。
(終)
解説
「兄弟」ということは語り手も男・・・。
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「兄弟」ってどこにも書いてなくない?それより銭湯に触れた方がいいでしょ。
それな。
それにしても、語り手はどんな水着を着たのだろう…